『よく分るヨセの基本』 趙 治勲
碁の終盤戦の、地合を確定させる作業のことを「ヨセ」と言います。地味な作業であまりクリエイティブな感じがせず、「取り敢ず先手を取る」ことをマスターするとヨセの勉強はおしまいにしてしまいがち。
でも。シタテのうちはヨセで60目もヨセられてしまうこともあるくらいに大事な部分。
ヨセの本格的な勉強は初段くらいになってからで良いと思います。日本棋院有段者の集いで、ヨセの勉強を手抜いていた私より上手にヨセてくる初段はいない感じですし。
でも本書をぱらぱらめくってみて、「ヨセ」というジャンルの存在を念頭に置いておくのは良いことだと思います。
初段を名乗る今の私には簡単すぎる感じもしますが、読み返してみてそれなりに楽しめました。
『打碁鑑賞シリーズ1 片岡聡』
一桁級から初・二段程度になれば、プロの棋譜を並べることが上達に繋がります。が、そのくらいの実力のうちは着手の意味がなかなか分りづらいのも事実。
本書(本シリーズ)は、そのようなジレンマを解消するのに打って付け。ほぼ全ての着手に本人のコメントが付き、さらに変化の検討まで掲載されています。
多くの碁打ちはこのような本を待っていたはず。無味乾燥になることもある棋譜並べが非常に楽しいものとなること間違いなしです。
『新・早わかり布石小事典』 日本棋院
『死活小事典』と同じシリーズ。「5級〜初段向」と記載されています。とは言っても別に内容が難しいわけじゃないので10級〜15級くらいの人が読んでも良いんじゃないかな。
ただ、このシリーズの特徴として、書いていることにメリハリがない(笑)。初級者のうちは読み始めても途中で飽きてしまうので「5級〜初段向」となっているのかもしれません(笑)。
『新・早わかり 死活小事典』日本棋院
非常にハンディで有益な一冊。ただ、「事典」ですので読んで面白いものではないかもしれません(^^;。内容的には「〜10級程度」のうちに読む方が良いのかもしれませんが、私は10級くらいの時に本書を読み通す忍耐はありませんでした(^^;。
本書を完全にマスターすれば「高段者」であると、日本棋院が言っています(^^)。
『布石のベスポジ』 春山 勇
「天下初段シリーズ」の1冊ですが、ハッピー・マンデー級なら 10 級+くらいで読むと良いように思います。このクラスの人は、「隅」の攻防が一段落したときに、どこに打とうか悩んでしまいますが、その解決の一助として。「ヒラキ」「模様」「守備」「厚み」などのテーマ毎に問題が掲載されていて、自分の苦手分野の理解にも役立つでしょう。
ちなみに「初段」を名乗る私は、本書全問正解でした。
『苑田勇一流基本戦略』
『苑田勇一の大模様はこうして勝て』(苑田勇一)
掲示板で教えていただいた本。一桁級あれば読んで面白いと感じるでしょうが、使いこなすのには相当の実力が必要です。残念ながら私には苑田氏の教えを応用する棋力がなく、本書を読んでしばらくスランプにはまりました(苦笑)。
苑田氏の基本理念は「生きた石のそばは小さい」ということ。これだけなら多くの人が言っていること。しかし。苑田氏はその理念を一歩進めて「石は生きた石からできるだけ遠い所に打つ」という独自の(?)理論を構築している。だが、「生きた石からできるだけ遠く」に打つためには、競り合いの際に「絶対に間違えない」実力が必要だし、また模様を打ち切るトータルな棋力も必要。
参考までに、多くの高段者が「苑田氏の本は面白い」と評しています。
『星の基本定石後の決め方』 大竹英雄
『小目の基本定石後の決め方』と並んで好著です。星の方が変化が少ないはずですが、定石後の変化については両者とも千差万別。こういう手をみんな考慮して打てるようになりたいものです…
『小目の基本定石後の決め方』 大竹英雄
これ、凄く良い本です。読んでみると、こういうことを知らずに碁を打っていたことが信じられなくなるほど。ただ、あまり早い時期に読むと、どこにでも手があるように見えてしまって手が縮こまってしまう可能性あり。ですから初段くらいになってから読むことをお勧めします。
『互先定石小事典』 日本棋院
本書はハッピー・マンデーで18級くらいになった時に購入していつも座右に置いておくような本です。
初心者のうちは「こんなカタチがあるのか」と眺める程度にして、一桁級になってから覚える努力をすれば良いと思います。
『星定石小事典』 日本棋院
掲載している『互先定石小事典』と同様な使い方をすると良いでしょう。
尚、『互先定石小事典』は主に小目からの定石を扱っています。小目の方が変化が多くて難しいです。
『よく分かる定石の基本』 林海峰
18級(碁会所級位で12〜10級)くらいで読んで理解できるかどうかは不明です。
しかし「定石」がなんとなく「ぬるく」思えてしまうこの時期。そんな時期に本書に触れておくことは有益だと思います。
『名人』 川端康成
囲碁の入門書ではなく、小説。囲碁を「学ぶ」のに役立つわけではないけれど、囲碁を「理解する」のには役立つ本。
現在、「本因坊」というのはタイトルのひとつですが、ほんの少し前までは「本因坊家」という「家元」でした。そういう歴史を知ることも、囲碁学習の役に立つことでしょう 。
『実戦で強くなる囲碁入門』 石倉昇
石倉昇は「ヒカルの碁」に出てくる囲碁学校先生のモデルと言われています。このレベルの入門書は好著も多く、どれを選択するか悩むところですが「あのヒカルの碁の…」というミーハー意識(?)が向学心に繋がるのなら本書を選択してみるのも良いかも。基本的なルールから、初級の「戦術」についても触れられており、読み終えれば少し強くなった気がすることでしょう。
尚、石倉昇氏はもうちょっと上級者向けにも多くの好著を出しています。
『キーワードで解く初歩の死活』 小坂 秀二
ちょっと強くなってくると気になるのが死活。「当然自分の地だ」と思っていたところを、ウワテにアラされまくって碁がいやになったりもする。
本書は、誰もが悩む「死活」を「キーワード」という道具で解決してしまおうという、試みとしては非常に面白い本。但し本書で取り上げられるキーワードは「広さ」「形」「カケ眼」「ナカ手」「石を取る」。私のように口の悪い人間は「そりゃキーワードじゃなくて結果やんか」と言いたくなる。
こういう本を読むよりも、上に挙げた『ひと目の詰碁』で地道に勉強する方がためになります。
趙 治勲氏は好きな棋士のひとり。ただ、氏の本は難しすぎる(^^;。本書は『囲碁新手法』とは異なり、正しく理論化されている本ではあります。しかし私レベルが読むと、どんどん弱くなってしまいそうな気がするのです(^^;。
『はじめての基本手筋』 小林覚
多くのタイトルを獲得した小林覚。
このような一流棋士の手になる「手筋」の本というと敬遠してしまいがちですが、本書はお薦め。手筋とはこういうものか〜」というところから、かなり本格的な手筋までを勉強できます。
「いや、ちょっと小林覚の本で手筋の勉強をね」なんて言うと、碁敵に精神的プレッシャーを与えることもできます(?)。
『すぐ打てる囲碁入門』 日本棋院
面白い本ではありません。ただ、1冊で序盤から整地まで、ヨセやコウについても簡単に説明し、マナーなどについても触れている本。これ1冊を読み切るだけで、「碁を打つとはどういうことか」が理解できるハンディな1冊です。
ハッピー・マンデー入学者には、最初の授業の際に無料で配られます。
『囲碁新手法 黒番必勝の布石(上)』 吉本瑞穂
著者は囲碁指導員とのこと。
本書「天石流」という独自の理論を示した本だが、理論の解説に穴だらけで参考にならない。
石のカタチから見ると「奇妙」の一語に尽きる天石流。その解説に穴があれば「天石流」も本書もともに「奇妙なもの」との評価を免れ得まい。
『序盤の打ちかた』 小川誠子(おがわともこ)
HappyMonday 囲碁教室で読者多数。ルールを覚えて、一通り十九路盤の勝負もできるようになったけれど、石を置く場所に悩んでしまうというレベルの人に最適。「何を目指して石を置いていくべきなのか」ということがわかりやすく書かれています。
『ひと目の詰碁』 趙 治勲
趙 治勲氏の本とは思えないくらいに(?)簡単で役立ちます。初段を名乗る私は、ページをめくる早さで全問正解になります。そのくらいの速度で全部正解できるようになれば、少なくとも一桁級はあると思います。
『9路盤から学ぶ囲碁スタート』 高梨聖健
数少ない9路盤解説付。初心者向けなのに最終章は「秀策」(笑)。でも今や「ヒカルの碁」のおかげで秀策はみんなに馴染みの棋士なのでしょう(^^)。