寺田寅彦お誕生日記念ということで(?)、もう1つ、青空文庫の寺田寅彦を読んでみた。『わが中学時代の勉強法』。「中学」と行っても昔の学制下の話。入試や落第があったり飛び級があったりで、今の中学とは違う(私は昔の学制がぜんぜんわかりません…)。
この文章は、何か特別な随想とかを書いているんではなく、本当に「中学時代の勉強法」を書いたもの。寺田寅彦の「時代」を知るのに参考になるかな。
自分の思い出と重ねて面白かったのは「従って自分の用いた教科書は誠にきたない、鉛筆の抜き書き、図解の絵などでいっぱいによごれている」という部分。
私も中学時代(私は新制の中学。否、念のために書いておくんだけど(^^;)は(結構学校にはちゃんと行ってたので)、授業の内容なんかを教科書に書き込むことが多かった。必要な部分をノートに写しだして、ってのは効率的じゃないように感じてたからかな。あと、教科書がずんずん汚れていくのは、なんとなく「勉強してるぞっ」という気になって嬉しかったなんてこともある(^^;。
ただ。何度も書いてるように、私の通っていた中学校は、地元の塾からも問題視される(うちの中学校の生徒お断りの塾が多かった)学校。先生もとにかくレベルの低い人が多くて、それが「問題児が多い」という事実と相俟って、とにかく画一的な指導に終始してた。
そして、その中学校の中でははみ出しものだった私。教師たちは私の「教科書に書き込む」というスタイルがなんか気に入らなかったらしい。まあ「前田が気に入らない」ということから、私のやることが気に入らなかっただけなんでしょうけどね。
で、教師たちは「ノート提出」の義務を課して、教師が授業中に板書していたことがノートに書かれていないと通知票の評点から減点するなんてことをやり始めた。しょうがないので私は教科書に書き込んだ内容を、整理してノートに書き込むなんてことをしてた(今にして思えばなかなか従順じゃないか、俺(笑))。すると今度は教師たち。教科書の提出義務を課して「落書き」(教科書に書き込まれたものはすべて落書き)として、やはり減点するなんてことを始めた。
いやあ、それにしても立派な教師たちだったな>あの中学校。
生徒に間違いを指摘されて激昂し、以来生徒を目の敵にする英語教師。「金八」の真似事をして、自分の「金八」ぶりを評価しない生徒を排除しようとする数学教師。生徒を挑発して生徒が口答えするとビンタくらわして、生徒が殴り返すと警察を呼ぶと騒ぎまくる理科教師。生徒に課題をやらせながら教室のストーブの側で編み物をして、ストーブに近づきすぎて髪を焦がし、さらに「先生くせーよ」なんてことを言った生徒を教室から追い出した美術教師。「地元」じゃない高校を受験しようとすると「俺は内申書を書かない」と言い放った担任とか。
まあそんな教師たちがいてくれたおかげで、「こんな奴らに教わるなんてできっこない」と自主独立の精神が育まれたんだな(苦笑)。高校も似たような感じの高校だった。おかげで学校はギリギリでさぼりながらも、三年間駿台に通い続ける気力が湧いた(笑)。
たまに「中高が楽しかった」という人がいるとすごく羨ましい。私は「貴重な体験」はしたけれど、中高で「教育」は受けてないと思ってます。あの立派な教師たちは、まだご立派な教師を続けているのかな…
投稿者 前田博明 : 2004年11月28日 23:35 | トラックバック