|
2003年8月25日 ◆ 「詰碁をやろう!」 −講義−
今にして思えば不思議なんだけど。囲碁を初めて半年くらいは詰碁なんて全く経験せずに碁を打っていた。もちろん「詰碁は大事です」と言われることもあったけれど、詰碁はもっと上級者向けのものだと思ってたし。それでも碁が打てたんだから、う〜ん、囲碁は奥が深い(笑)。
で、今日の講義は詰碁。
例えば上の図。今白が切ってきたところ。詰碁をやったことがなければついAと白3子を抜いて満足してしまうかもしれない。しかし正解は白が切ってきた石の下。つまりAの右隣。白にAの上にある黒石を抜かれて悪いように思えるけれど、実はウッテガエシで石が取れている。これで中央の白を全て取りきり、逆に死にそうだった黒石は生還する。
思うに。
確かにハッピー・マンデー18級くらいまでは、詰碁をやる必要はあまりないように思う(私見)。詰碁を見ても、「なぜその形が良いのか?」ということがきっと全く理解できない。それよりも「大場」の理論を学んで大場に打ち、そして攻め合いの中で「急場」の大事さを理解していく方が良いのだと思う。
実際私が詰碁をまじめにやりはじめたのは、日本棋院のウェブ認定で1級になってから。必要に迫られてというよりも、「1級なんだから詰碁くらいやらないとね」という感じで始めた。その頃になると、詰碁が非常に面白く感じられ、そして死活以外に多くのものを得ることができた。
尚、詰碁は実力以上の問題を解いてもあまり勉強にはならない。たとえば張栩本因坊は詰碁を作る名手だと言われているけれど、いくらなんでも初めての詰碁に張栩本因坊の作った詰碁をやっても意味がない。
そういう意味でお勧めは『ひと目の詰碁』(趙
治勲)。普段難しい本ばかり書いている二十五世本因坊だが(笑)、この『ひと目の詰碁』は易しくて良い。今の私はページをめくる早さで全問正解になるくらいのレベル。「詰碁なるものをしてみんとす!」なんて決意を固めた人は本書から始めるのが良いと思う。
尚、慶應大学囲碁部でかつて三将を務めた人は、この『ひと目の詰碁』もさることながら、兄弟本の『ひと目の手筋』を絶賛していた。こちらも簡単な本で、初めて「手筋」というものを勉強する人にはお勧め。『ひと目の詰碁』と比較して、やや難しい問題も含まれているが、やはり私はページをめくる早さでほぼ全問正解になる。
ところで本日の「有段者の集い」。2戦1勝1敗だった。小学生くらいの子供に負けてしまった。どうも私は子供が苦手。あの着手の早さにペースを乱し、形勢が良いにも関わらず自分が悪いような気がして無理手や意味のない手を連打してしまったりする。
勝った相手は女性の方。あまり上手だとは思えなかったけれど、力強い碁を打つ人だった。
尚。段位を持つ女性は完敗しても「級位者の日」に参加する女性のようにヒステリックになったり、相手を悪し様に言う人は少ない様子。少なくとも私はこれまでそういう方と対戦していない。その辺、やはり段クラスになれば心にも余裕ができるのかな…
本日の講義終了後。掲示板の常連まやちゃんと打った。先日碁会所いどえすとに来て貰ったとき「最近師匠はあまり打ってくれないからなあ」と言ってた。「え?
打とうよと言ってくれればいつでも打つよ」と言って本日の対局が実現。
う〜ん、俺、偉そうに対局相手を選んでいるように見えるのかな…。ぜんぜんそんなつもりはないんだけどね。ただまやちゃんクラスになると、俺と打つ指導碁からよりも、実力接近者と打つ勝負碁から学ぶことが多いのかもしれないななんて思ってはいる。
終局間際、まやちゃんはぽつりと「師匠と打つと本当に愉しいですよ」と言ってくれた。照れくさくてなんの反応もできなかった私を見て、まやちゃんは「あ、師匠は愉しくないのかな」と思ったらしい。ふ。甘いよ>まやちゃん。そんな風に言われて嬉しくてにやけてしまいそうなのを堪えていただけなんだから(笑)。
対局結果? まやちゃんの希望で逆コミで打った。で、私は逆コミで打つときは小目・高目のコンビネーションで打つことに(取り敢ず今のところ)決めている。なんとなくバランス良く見えるし、それに私よりシタテの人は、多くの場合高目なんて見たことがない。それで混乱させてこちらの有利な形に持って行くわけだ(陰険だなぁ…(笑))。
まやちゃんは私の思惑にはまって、高目へのカカリからペースを乱してしまった。「今度高目の布石も勉強しておきます」なんて言っていた。困るなぁ>まやちゃん。俺は高目の勉強なんてしたことがないんだから(爆)。
尚、授業の前には弟子かおるとも対局した。弟子は長らく私との対局禁止令を出されていたんだけどようやく解消。解消した一局目にいきなり互先で私に勝つという暴挙に出た(笑)。頭に来て再度対局禁止令を出そうかと思ったけれど、それはさすがに大人げないかと思いとどまった。
しかしかおる。強くなったよなあ。対局禁止令を出すまでは放っておけば緩手を打って付けいる隙を与えてくれた。今はこちらから積極的にしかけないといけなくなった。以前の感覚で「いつかヌルクなるんでしょ〜」なんてのんびり構えていると負けてしまう。
この日の対局も、ほとんどかおるの勝勢の碁だった。しかし私の苦しいケシのウケを間違えて碁が悪くなってしまった。
う〜む、こちらがのんびり、行儀良く打ってると私に勝つまでになったのだなあ>弟子。「さっきから見てたけど、こいつヨセでの間違いはほとんどない!」(当社比)という感じなので、中盤でこちらからしっかりしかけないといけない。いつの間にこんなに強くなったんだろうなあ…
そうそう。まやちゃんの話に戻るけれど。
彼女は今クール、新人さんに一所懸命話しかけて、みんなの囲碁に対する興味を盛り上げている様子。彼女がとある新人男性に私のことを尋ねたところ、「いつも扇子を持っている人」と言われたそうだ(笑)。この扇子は梅木先生との指導碁で「それなり」の碁が打てたご褒美にいただいたもの。
私がいつも扇子を手放さないのは、梅木先生に指導碁を打って頂いたときからまた一段自分の実力が上がったぞと思っていることと、それから本当に良くして頂いている小林覚先生がいつも扇子を持っているイメージがあるため(笑)。
「いつも扇子を持っている人」と呼ばれた時点で、イメージは覚先生に追いついてきたかな(爆)。あとは碁のセンスの方もなんとか… かんとか…。こんなオヤヂ系ダジャレを言っているうちは無理っぽいかな…
|