台風の中、お疲れ様でした>参加された方々。
と、いうわけで大雨の中、いつもよりずいぶん少ない人数が集まったハッピー・マンデー囲碁教室フリー対局ではありました。
時間ちょうどくらいにたどり着いた私は、まずはコバピとのデモンストレーション碁(笑)。いや、コバピには普通に指導してやるということで打ち始めた碁だったんだけど、私が選んだ席は入り口のすぐそば。「ま、ここで打ってればみんなが見入ることだろう」という目論見(笑)。
で、最近の流行通りにコバピに黒を持たせて先で対局開始。そして目論見通りに次第次第にギャラリーが増えていく(笑)。
コバピは、いつものように死にそうな石の心配をせずに、その石が死ぬくらいならもう碁をやめろという石の死活を心配する(笑)。「君さ。そんな石の心配をしてていいのかね。君の石は今四グループある。君が今手を入れたグループは、強い方から二番目に強いグループだぞ」。
そんなことを言ううちにF先生もやってくる。「F先生、コバピったらここでこんなところに手を入れるんですよ」。
生徒の進捗を先生にきちんと報告しておかなくちゃいけない私は(笑)、F先生にコバピの弱点を報告しておく。うん、そうだとも。「報告」だとも。「ちくった」わけじゃないんだからね>コバピ。
「コバピさん、この石ダイレクトに逃げ出すのは大変ですよね。それにこれは別に種石でもないし。他打ちましょう」。ある局面でF先生がそう言った。私はちょっとむかついた(笑)。その石が逃げ出すことで得られる利益をすっかり既得益のように計算していたから(苦笑)。
で、そうこうするうちに、F先生が「ダイレクトに逃げ出すのは悪い」と言っていた石を、大きく周囲から取り囲んで取りきった形になった。
「はいっ!」。よい子の私は元気よく手を挙げた。「F先生、ほら、私コバピのこの石取りきりました!」。「これ、ダイレクトに逃げるのはまずかったけど、そうやって取りきられると大きいですよねぇ」。そういうF先生に「え〜、だって逃げるのは悪いって…(涙)」と混乱するコバピ。
やさしいF先生は「む、確かにコバピの言うことにも一理ある」と思ったのだろう。手筋を尽くして、取りきられたと思われた石の一部を逃げ出すことに成功したように見えた。ギャラリーも呻く。「お〜、あの石逃げ出せたのか!」。
喜んだコバピは私の包囲網の中で一目の得を貪り、私にダメージを与えようとする。私は結構むかついていた(笑)。「そうだ。ここを軽く逃げ出されると大ダメージだったけど、コバピが貪っているうちに、中の黒石を一眼にしてしまおう(陰険笑)」というプラン。
コバピ相手ならばむろんそのプランは大成功。再び私は手をあげた。「F先生、ぼく強いんです。こんなになっちゃいました」。やってきたF先生が言う。「あ。あは。あはは。ふふふ。」。
F先生の放心したような笑顔にコバピも既に手のないことも覚った。ギャラリーもまたため息混じりに言う。「そっか〜、ああやって殺されちゃうのか…」。
芸人として(?)このタイミングを逃すわけにはいかないと思った私。「うん、じゃあこの碁はここまでにしようか」。
私の技をより強く印象づけて、その碁を打ち掛けとしたのではありました(大笑)。面白かったね(笑)>コバピ。
で、成功裏に終わったデモンストレーション碁の後は、約束していたナッキーとの碁。何子置きましょうか、というナッキー。うん、まだちょっと石を置いて勝負するのは早いだろう。そう思った私は一手一手解説しながら打つことにして先番で打ってもらうことにした。
ナッキーと打った碁はこんな感じ。
ここまで打つ間に、ナッキーは「二立三析」や「厚みに近寄るな」、「三々フリカワリ」という用語を覚えた(^^)。それらの用語を手持ちの名刺サイズ単語帳に書き込んでいたナッキー。
「厚みに近寄るな」。そう書かれたカードが一番上に来てたんだけど、それを見たF先生。「今日のナッキーの心構え」か何かだと思ったのか「しぶいですねぇ」と感心してた(笑)。
結局この碁は白の三目勝ち。いや、まあこういう指導碁での勝ち負けは関係ないけどね。
「うん、じゃあコバピ。君、ナッキーと九子局で打ってみなさい」と私。コバピはまだ九子置かせる経験がない。でも私にさんざん九子局でやられているんだから、九子での打ち方も多少なりとも印象に残っているはず。
でもそれを聞いていたF先生から「ちょっと待った」攻撃が出た(笑)。「九子じゃ苦しいですよ」とF先生。「いや、でもナッキーは、石の方向性はわかってきたけど、まだねじり合いになると碁が打てないから」と私。「う〜ん。でもねじり合いになって弱いのはコバピさんも一緒ですよね」。
げ。げげ〜ん。コバピ、君は俺が「厳しい」とか思ってただろう? しかしこの発言は、F先生の方がより君の実力を疑っていることを示しているぞ(笑)。俺は君のことをちょっとは評価しているんだ。F先生は君のねじり合い能力はナッキーとまだ比べうるものだと思っているんだぞ!
「じゃあ間を取って八子で打ちなさい」と私。
八子で打ち始めた二人。さっそくコバピが騒ぐ。「え〜、八子ってどこに打てばいいんですか!」。F先生が言う。「八子ならもう天元でしょう。私ならそう打ちます」。
それを聞いた私はすかさず突っ込む。「本当ですねっ。絶対に八子の初手天元に置くんですねっ?! じゃあ僕は初手三々に置きますから、それで八子局を今度打ちましょうっ!」。F先生は苦笑い(^^;。
でもコバピは初手天元に打って勝負開始。
この碁で君は得たものがたくさんあったな>コバピ。
まず、私は多子局を打つときに、いつも強調していること。「多子局では白は形を決めたくない。黒は少々損であっても形を決めるが結局は得」。
コバピと九子で打つときもそう言ってる。そう言って、コバピに「エウレカ!」と閃いて欲しいわけだ。「そっか白がそんなに形を決めるのがイヤなら、私から形を決めにいけばいいんだ」という単純な真理。残念ながらその目論見は今のところ失敗しているけれど(爆)。
でもこの碁でコバピは八子置かせる白番の癖に、碁の形を大局的に決めるようなトビを無造作に打つ。「君ね。多子局の白は打てば打つほど自分の可能性を減らしていることにもっと敏感になりなさい」と私。「これを飛んで相手が受けたことによってここに打ち込む可能性がなくなったでしょう?」。
これによって「形を決める決めない」ということがコバピにちょっとは伝わっているといいんだけどなぁ…。
隅でもコバピは学習した。
いきなり隅に打ち込もうとした彼女に私は伝えた。「君ね、それは相手が騙されない限り生きないよ。そんな手はインチキ。それよりも逆方向に目を向ければ黒のアジが悪いケイマがある。まずそこから考えてみようよ」。
まあこんなヒントで正解手が打てればコバピはもっと強い。「わかんな〜い」と、困ったときモードでギャル化したコバピに言う。「ケイマにツケコシという格言があるんだよ」。
ま、結局。ツケコシた石も、ツケコシからのアジを利用して入り込んだ隅の石も、あまりに綺麗に死んだコバピではあったけれども(爆々)。
盤面は進んでヨセ。見るとコバピが少なくとも三十目はリードしている形勢だ。でもコバピはなんか「え〜、どこに打ったらいいの!」とか騒いでる。「君、もうヨセだね。八子も置かせているんだからウワテらしく締めくくりなさい。大勝しているのならちょっと緩める。大敗しているのならちょっと頑張る。そして良い勝負なのであればそのままきっちり打ち切りなさい」。
コバピの返事はもちろん「私に形勢なんかわかりません!」(笑)。私は笑みを浮かべて喫煙所へと退散した。
タバコを吸っているとへぼたろさんがやってくる。「コバピさんの三目勝ちでした」。「はぁ? あの碁が三目になっちゃうですか(笑)?」。「ええ、ちょっとコバピさんが良かったのでヨセをアドバイスしたんですけど」。
ふふ。どもありがとございました>へぼたろさん。でも私が見た局面で三十目以上勝っていたのに、そこから三目にまでなったということは相当に寄せられたんだな。でもそれだけ寄せられても勝ってたわけだから、その前に形勢判断をしてしっかり打ち切る方法なんかも身につけたいところだね>コバピ。
「あのさ。俺がいつも白は形を決めたくないって言うでしょう? で、今日の碁で君は無意味に形を決める打ち方をしたけれど、形を決めれば決めるほど黒が有利になっていくのを感じたでしょう?」。コバピは「はい」と言っていた。その「はい」が本当なのであれば(苦笑)、君はちょっと強くなったはずだ。
尚この碁。コバピとナッキーが打ってるんだからもちろんオチがある(大笑)。
喫煙所から私が戻ると、盤面に再度八つの置き石を置いている。そう、検討しようとしているんだ。コバピの初手天元は誰も忘れない(笑)。でもナッキーは自分の一手目がどこか忘れてた(笑)。いや、でも初心者のうちはそうだよ>ナッキー。偉そうに言ってる俺でも最近までそうなんだからショックはうけなくていい(^^)。
コバピは「いや、ナッキーはここに置いたんだよ」とか言いながら自分の石を並べようとする。でもコバピ。さすがはコバピ。われらがコバピ。自分の石も四手目までしか並べられなかった(大笑)。
その検討を見ていた私はむろん突っ込んでおいた。「へ〜、そんな碁だったんですか。良い碁でしたね」(爆々)。
となりのテーブルを見ると、「とってもかわいい」けれど、「名前はまだない」(笑)猫のような新入生二人が十三路盤を打ってる。なんか相手の地に入り込んだ二子の処遇に窮している様子。二人で「ここ、どう打てばいいんだろうね」なんて言ってる。
「ああ、その二子はアジと見るんですよ」。新人にわかるわけもないことを呟きながら私が石を置く。「え〜、そんな遠くに置くんですか!?」と二人。「そう、で、連絡を防げば単独で生きるし、単独で生きるのを妨害してくれば連絡して生きます」というフリをするんですね」。
まあ今日の話はずぇんぜんわかんなくていいです>二人。あんな打ち方ができれば十三路盤を打ってるはずもないわけだし(^^;。
でもそこで死活になって、ひとりの子がいきなり「置き」を打ったのにはびっくりしたなぁ。えらく単純化して示すとこんな感じ。
これには先生たちも喜んじゃってわらわらと集まってきた(笑)。結局この置きは不発に終わったんだけど、そうやって碁を覚えていくんだね>猫な新人たち。
その二人が後で私に問うていた。「定石というのはいつ頃から覚えれば良いんですか?」。小目のハサミ定石なんかを覚えるのはずっと先。でも「三々定石は最初のうちから覚えても良いですよ」と言った。三々定石で損をすると碁にならなくなっちゃうからね。
「え〜、そうなんですか」と言っていた二人。特別に(笑)、三々定石の基本形を示しておきましょう。黒が星に打っているところで、白が三々に入った図です。もちろん三々定石でもたくさんのヴァリエーションがあるわけですが、まずはこの基本を覚えましょう。
師匠、指導碁ありがとうございました。かなりのイメトレになったと思います。やっぱり自分の考え付く手だけの世界ってたかがしれますから。。。今度は本気モードで井目中四目再びでもよいので、かからせてくださいまし。
Posted by: ナッキー : 2004年10月21日 21:53井目中四目か〜。いいけれども、井目中四目は、あまり「碁」じゃないよ。それはわかっておいてね。
Posted by: まえだ : 2004年10月21日 22:11は〜い。でも、置石減らして師匠とマジで打ったらもっと碁にならないっすよ。
Posted by: ナッキー : 2004年10月21日 22:47うん、それはそう(笑)。
だから「真剣勝負」は九子くらいになってから、というのもありだし、いや井目中四目でもチャレンジしたい、というのもあり(^^)。
井目中四目は、勝っても負けてもお互いに微妙な心理になるので、精神的コンディションを整えて実行しましょうね(^^;。
Posted by: まえだ : 2004年10月21日 22:51実はコバピさんてすごい人なのかもと思い始めた今日この頃です。師匠の厳しい指導を耐えて耐えて、いつか追い越す日がくるのかも。
かも?かな。
ふふふ。そうきましたか。
いや、素直にそう思いますよ。こばぴー偉いです、くじけないところが。伸び方は人それぞれ。継続は力なりです。
ペア碁は、今まで二回しか打ったことないんですけど、自分が強いほうだとペアに切れそうになるし、弱いほうだと周りの人の時間を無駄にしているようで、申し訳なくなってくる、というわけで苦手なのです。
だるだるさん、ありがとうございます!
くじけないように頑張ります。
コバピさん、頑張ってください。
あの棋譜を見た時に受けた衝撃は正直まだ残っています。
「エッ、これがあのコバピさんの棋譜!? Happy Monday恐るべし!!」