2004年10月28日

「キリ恐怖症」からの脱却

BUBI さんの記事によると、BUBI さんも「キリ恐怖症」だそうだ(笑)。良かったね、BUBI さん。あなた、強くなるよ。私も極度のキリ恐怖症でしたから(^^;。

でもね〜。弱いうちって、どうしてもお互いにあり得ないキリを打ったり、あるいは手になるキリを打たなかったりってことが多いよね。切れるところはとにかく全部切らないと気が済まない人もいるし(女性に多い)。

私がどうやってそういう「キリ恐怖症」を克服したかというと…

極端だけど「あり得ないキリばかり打つ人とは打たない」ということで克服した(^^;。

ハッピー・マンデーでは基本的に先生が対局相手を組み合わせて下さるので、自分勝手に「あの人とは打たない」というのはないわけだけど、でもさすがは先生で「あぁ、彼はあの人と組み合わせるとぼろぼろになっちゃうな」とか言うのは見ていて下さる。だからこちらがとくに希望しなければ、そういう相手との対局は自然となくなっていく。

もちろんただ「切る人とは打たない」ということで「キリ恐怖症」が克服できるわけはない。自分で「無意味なキリは大嫌いだ」と思っているわけだけど、同時に「無意味なキリに対応できない自分はなんて弱いんだろう」と感じてたものなぁ。


私が根本的な「キリ恐怖からの脱却」を感じたのは1級を名乗り始める頃だったかな(やけに遅いね(笑))。

1級くらいになると、教室で五子局くらいの多子局をよく打つようになる。そして五子差くらいの相手ってのは、やっぱり「無意味なキリ」を連発したりするんだよね。で、さすがに1級が五子下の相手の意図くらいは読めるわけで、そのキリによってシタテが何をしたいのかがよく見える。

「あのね、そのキリはこうなってこうなって、そしてこうすれば成立しないよ」。「でも切ってから考えるという言葉もありますから切ってもいいですけどね。でもあまりに成立しないキリばかり打ってると、相手が嫌がることもあるから気をつけようね」なんて。

え〜と、これじゃあ「キリ恐怖症」を脱却するには1級になりましょうと言ってるのか(笑)。アドバイスもならないな(^^;。

う〜ん。私が1級の頃、何をやっていたかと言うと、詰碁が大きいのかな。詰碁なんかはひとつの手筋としてキリを入れておくってのが結構多い。そういう問題をとくうちに「どういう場合、キリは機能して、そしてキリに対してどう受けるモノなのか」ってのがわかってくる。『ひと目の詰碁』くらいにはあまり出てこないけど、同じシリーズの『ひと目の手筋』にはいくつか出てくるんじゃないかな。

あと「囲碁格言や、ウワテの打つ手をまねてみる」のはかなり有効。

たとえば「切り違い」に冷静に対応するのはかなり難しいよね。私が相手が切り違いを打って喜ぶようになったのは、もう初段を名乗っている頃。家庭教師を頼んでいたユパさんが切り違えてきたときに、ごく普通に「切り違い一方を伸びよ」で受けたら、ユパさんが驚いていたもんな。「師匠、強くなりましたねっ」って(笑)。

初心者のうちって、どうしても読みが甘いので「切り違い一方を伸びよ」と言われても「いや、きっとこのケースには当てはまらないに違いない」とか思って自分のヨミで打とうとする。でもね。初心者のうちだからこそ、騙されたと思って格言に従ってみるのが良いのです。そこで新しい境地に到達できる(^^)。


そうそう、そうやっていろんなキリに対する恐怖感を脱却する直前。心の持ち方の話になっちゃうけれど「キリは相手の権利」と認識したのも気が楽になった。

何度も言う「最初の三ヶ月キリを打ったことのない私」なので、「キリってのは何かスペシャルな技に違いない」と思いこんでいた節がある。でもいつ頃からか「キリってのはごく普通の手。俺が伸びを打つのと同様に相手はキリを打つ。相手が普通に打ってるんだからこっちも普通に打てばいい」。

なんか「なんじゃそれ」と思われるかもしれないけれど、この「普通に受ければいいんだ」ってことに気づいたとき、自分が強くなったことを感じたなぁ(笑)。

今はね。相手がキリを打ってきたときにも、とくに「ああ切ってきたな」と思わないんだよね。今自分が碁を打つときのことを考えていたんだけど。

キリもキリ違いも、なんかニュアンスが難しいんだけど、単なる「手」としか考えなくなった。相手が何を打ってきても「ふんふん。その手は成立するのかな」と考える。昔のように「え〜切るのかよ〜」なんて気持ちを全く持たなくなった。


いや、結局なんのアドバイスにもなってないけど(爆)。まあ敢えてアドバイス風にまとめるのなら、「地道な努力によってキリも普通の手として受け取れるようになる」って感じかな。

いや、まあ。エラソーにしてる私も、普通の人と比べても極度の「キリ恐怖症」だったんですよということでアドバイスに換えさせてもらおう(笑)。

■ この記事に関連する(かもしれない)ウェブページ
  • 囲碁の出版物|囲碁のポータルサイト|財団法人日本棋院
    相手の模様が大きく見える”模様恐怖症”の人にお勧めの好著。打ち込みが恐いのは相手の
    勢力圏に入っていくイメージが恐いだけ ... 断点をめぐる攻防は囲碁の華であり、感興
    あふれる分野です。 本書は連絡、シノギの部と、切り、攻撃の部にわけて、その攻防
    ...
  • 囲碁ブログ:子供と囲碁
    航くんは、すこし囲碁教室での負けがこんでいて、 最近は、囲碁教室恐怖症でした。 航
    くんの近所の友達が通っている囲碁教室に来月から移ろうかと話をしていたところ・・・
    今週は、3勝0敗。先生の指導も、ばっちりこなし、 ...
  • 棋聖戦 : 囲碁将棋 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
    がお役に立つなんて、とてもうれしい話です。 【1図】 アマチュアの方の恐怖症
    最後は、大ゲイマに対する白1の三々入りです。 ... しかし冷静に考えれば、白2の
    切りには黒3のカケから5の手があり、白は取られる運命にあるのです。 ...
  • キーワード
    には決まり切った正しい打ち方があって、定石と呼ばれている」 という迷信ほど
    初級者を悩ませるものはない。 .... とは言っても、あまりヒドイ目に会い続けると、
    うわ手恐怖症になるのも事実。怖いうわ手の退治法を教えましょう。 ...
  • 囲碁雑考 RETURNS: 囲碁のお勉強 アーカイブ
    日本棋院市ヶ谷本院で開催されるハッピー・マンデー囲碁教室に通う、棋歴2年の未熟者
    囲碁日記です。 ...... もちろんただ「切る人とは打たない」ということで「キリ恐怖症
    」が克服できるわけはない。自分で「無意味なキリは大嫌いだ」と思っているわけ ...
投稿者 前田博明 : 2004年10月28日 11:30 | トラックバック
コメント

アドバイス、ありがとうございます♪
格言ってけっこう好きですよ^^
「二子の頭は見ずハネよ」とか「両ゲイマ逃すべからず」とか「ツケにはハネよ」とか。
特に両ゲイマ・・・は形を作ろうとするときに頭にまず浮かびます。
切りに関しては、私は時々長考してしまうことがあって、そういう時はたいてい、切られるのを警戒して、
「ここはツグのかな、ほっといても平気かな」と考えてる時なんですが、そうすると
「最初に浮かんだ手が一番いい」とか
「下手な考え休むに似たり」だとか言われます^^;(それは格言ではない)
自分がそうしてさんざん考えて「手にならない」と放置したところを切られると、腹が立って(こらこら)、その後の応手がメチャメチャになってしまうのが私の単純なところかもしれません。
早く1級くらいになって、
「ふんふん、その手は成立するのかな」って思えるようになりたい〜。

Posted by: BUBI : 2004年10月28日 16:03

そう、あと切られてイヤになってしまうのは、切られた内側を全部自分の地だと思いこんでいるからってこともありますね。

先日、私が聖健先生にも言われましたが「地は作ろうとしたら削られますよ」。それは結構多くの人が言う棋理みたい。だから地を「意識」することは大事なんだけど「作らせてください」という打ち方をしちゃいけない。。。

この変のバランスがすごく難しくて、そんなバランスをちゃんと実感できれば、それはもう有段者クラスなわけですが(^^;。

一度「地はいりません。大きなところを打って、それらの石が連絡することを目指します」なんていう碁を打つと「地はいらないって言ってるのにできちゃうな」なんてことに気づくことがあるかも。

Posted by: まえだ : 2004年10月28日 16:20

ごめんなさい、話が半端だった。

だから「地を作らない」打ち方ってのもちょっと意識してみて、かつ相手が切ってきても「え〜、そこは私の地だったのに!」なんて考え方をしないようにしてみる。

そういうことが言いたかったのです(^^;

Posted by: まえだ : 2004年10月28日 16:21

”貪りの手”の時もそうでしたが、この”キリ”の話もグッドタイミングです。前田師匠、BUBIさんとは逆の立場で悩んでいるところです。私はキルのが大好きで”あり得ないキリも平気で打つ人”です。
いろいろ悩んでいるうちに皮肉な考えにいたりました。「キリがにがてな人はきちんと自分の断点を守れるのに、キリが好きな人はかえって自分の断点には手を入れる辛抱ができず結果的にキリの最大の被害者ではないかと。」

Posted by: マダマダ : 2004年10月28日 22:36
コメントする









名前、アドレスを登録しますか?