2005年01月21日

勝ち碁を落としてしまうことについて(^^)

昨日、知人の碁を見てた。一桁級になったばかりくらいの棋力。やはり級位者の方と六子局を打ってたんだよね。あちこちで緩みまくるものの、大ヨセになるまでに圧勝の形勢。

「おお、こりゃ勝ったな」。

私がそう思った刹那、相手の方がまずは手のないところにちらと手を付けてジャブ(^^;。そこで混乱してしまった黒は、自分の地の中に手を入れたりする。

そして黒がほどよく(?)混乱してきたことを見た白は、今度は一応アジのあったところにフックを入れ始める。パニックな黒は受ける手全てが間違えるという感じ(^^;。「私トイレで泣いてくる」(やや脚色あり)と言った黒氏。うん、確かにあの碁を負けたのはまあ泣いてもいい(笑)。


しばらくしてまた話してた。「前田さんでもあんなことがありますか」。うん、もちろんある(^^;。前にもどこかに書いたけど、初級者の頃は「あの碁を負けきれるのは前田さんだけです」とよく言われたし(爆)、前回参加した囲碁合宿でも負け碁はほとんど勝ち碁を落としたもの。先日の巻幡先生との碁も、ほとんどヨセまで勝ってたのに飛ばされた技にびびりまくって自ら崩れた碁だったし。

そうそう、ユパさんと打ってた碁もそうだったなぁ。ユパさんがしばしば「師匠、ヨセまでは勝ってたのに全部ヨセを打たれちゃいましたね」と言ってた。

でも。

たとえば私はユパさんの言葉には「う〜ん、馬鹿かもしれないけれど、俺はヨセで負けたのなら悔しくない」なんて言ってた。いや、負け惜しみじゃなくてね。ヨセってのは全局的な比較判断で、かつヨセの手筋みたいに寄せる部分に近接した部分のアジみたいなのも見ながら打つんだよね。「俺にそんなのができねーのはしょうがねー」って思った。

終盤のチョンボや、一手、石が滑ってしまったために負けてしまったってのはもうちょっとは悔しい、確かに。でも結構諦めはついてた。「あそこの受け方知らなかったんだからしょうがねーか」とか。「中盤まで勝ってたということは構想は悪くなかったってことさ」なんて。

ああ、それから「ウワテ恐怖症で負ける」ってのもあるね。ウワテと打つときの私、いつもより三〜四子弱いもん(笑)。でも「ウワテが真剣に騙しにきたらかなわない」って思うのは別に悪いこととも思わない。ただ以前は「騙されることによる被害を最低限にしたい」って考えてた。でも最近はようやく「ここで騙されるならその騙され方を覚えよう」くらいに思って打てるようになった。「被害を最小に」じゃなくて、「ここで私に被害を与えられるなら与えてみなさい」と思って打つのが結構重要みたい。まあ、それで結局被害を受けることが多いんだろうけどね(大笑)。


こういう思いは私がきっと甘いんだろうけど、上に書いたような理由で負けるのが悔しくないのは、ずっと「勝つよりもちゃんとした碁を打ちたい」と思ってたことにもよるんだろうな。「ちょんぼ」で負けたなら負けじゃない。「知らない」ことをやられた碁なら、それをきっかけに知ればいい。終盤のウケがとことん間違えるなら、どう考えてどう打てば良かったのか、しっかり反省しておけばいい。

ああ、反省するとは言っても、10級に近い級位者に「負け碁が勉強になる」とは言わない。私は相当強くなるまで「負け碁から学ぶ」ことができなかったから。初心者の頃に学べたことと言えば「うん、わりとしっかり打てたぞ」とか「え〜、集中力を欠いちゃったな」くらいのこと。「どうして負けたのか」と言えば「ちょんぼがあったから」くらいの理由しかなかった(^^。そういう時代は「負け碁から学ぶ」なんてなかなかできないものです。

そういう時期は、あまり「チョンボ」に落ち込みすぎることのないように。「騙される」ことについても、そんなに考え込むことはない。むしろ中盤まで勝っていることの方が重要だと私は思いますよ。最後に勝ってるかどうかは「気持ちが良いか、そうでもないか」くらいの差。

むしろひどく間違えて、ないし間違わされて負けるのなら「ああ、この間違いはでかい」と思ったら速攻で投了して、その間違いの原因だけきちんと相手に聞いておけばいいかな。

接近戦に強くなる特効薬みたいなのはないです。プロの碁を並べても私たちのようなぐちゃぐちゃな接近戦はないからね(^^。これはもうほとんど「慣れ」の世界。

あるいはもし特効薬があるとしたら「シタテと打つこと」。シタテはぐちゃぐちゃな接近戦を打ってしまう人が多いよね。そういう人と打ちながら「余裕を持って」、「そんなに石を付け打ってても効率悪いよ」くらいに思って打つと間違いをしない。すると「あ、なんだ、いつもこうやって打てば良いのか」ということが見えてくる。あ、もちろんシタテと打って「大チャンス」とばかりにシタテの石をとことん潰しに行っちゃうとそんなことは学べないんだけどね。

基本は、Take it easy ですよ(^^)。

投稿者 前田博明 : 2005年01月21日 09:58 | トラックバック
コメント

さすが師匠。
シタテと打つにも学ぶ姿勢を忘れない。
重要なことです。
楽しく打つにも、
強くなるにも。
碁打ちは、
碁を覚えた瞬間から少しずつ、
自分よりウワテが減っていくのですから。

Posted by: ゆぱ : 2005年01月21日 22:33

私の場合ウワテは増えて行く一方です(泣)。

Posted by: こばぴ : 2005年01月22日 14:31
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