2005年01月24日

一間飛び、ケイマ、コスミ

さて、昨日の講義は「一間飛び、ケイマ、コスミ」という内容。問題例はこんな感じ。

一間飛び、ケイマ、コスミの問題
【 a,b,c それぞれどこに打ちますか? 】

まず意外だったのは左上の問題に間違えた方が多かったこと。教室の中では b の(偽)封鎖の回答が一番多かった。まあちょっと読まなくちゃいけないけどね。でも b に打って封鎖できない。

ちょっと詳しく書くと、この問題の第一感は a に打って、白が逃げ出していくときに、「調子」で上辺の黒を伸びていきたいなと思うんじゃないかな。でも考えるうちに c と記号が付いている二路上に打ち込まれるのが結構厳しく見えてくる。じゃあ先に c を打つべきなんだろうかと悩むんだと思う。

ただ、この白は封鎖されるとやっぱりちょっと嫌なので a を打たれて封鎖を嫌ってでていくことになる(手順は長くなるので省略)。回答は a。

右上は私が間違った問題。回答は a。私の選択肢は c。a に打ったときに b にコスミ付けられ、それに利いてしまうと上辺の石に利いてくるし、また右辺で戦いになったときに、この右隅に利くことによって遅れを取るのがいやだから。私の発想の根にあるのは「早生きは三文の得」。この隅で1、2目多く取っても(私たちレベルの碁には)それほど影響しないなら将来の利きをなくすのが得という発想。

後にこの問題について令文先生に個人的にも尋ねたんだけど、うん、確かに a が「面白い」。でも今のところの私は実戦で出ると第一感は c だろうな(^^;。

右下の問題はちょっと変(^^;。これは両ガカリからの変化だけど、白が両ガカリしたにも関わらず三々に入らず右辺にケイマを打ってしまったところ。こういう手順で書くと回答はわかりやすい。「白が打たなかったところ」を打つ c が正解。でもこの図では将来の禍根を無くすために b で白を取っておくのもありだと思うよね。とくに「何もしないこと」が碁における目標で、面倒くさがりな私としては(^^;。

左下はスペースが空いたので掲載した問題。これはどう読んだとしても答は a。他の位置の方が働いていると思っても、とにかく「石の形」が a に置けと訴えかけている。詳細は書かないけれど、a 以外におけば将来的に自分の形を崩されることになる。「石の形を崩す」のは、しばしば手筋本でまるまる1章を与えられているほどに重要なこと。石の形を崩される可能性を自ら招いてはいけない。

ま、とかなんとか言いつつ、実戦にこの左下が出てきたとき、私は a 以外の場所に打ったことがあります。昔、棋譜を掲載したんだけど、そしたら高段者たちからよってたかって「a の位置にない以上、この碁はなんのことかぜんぜんわからん」と言われた(爆)。そのショックでこの形を強く意識するようになりました(笑)。


講義後の対局、、、のことは書きたくない(笑)。負けたんだけど、負けたから書きたくないんじゃなくて、あまりに集中力を欠いていたため。途中自分の大石が死んだことにも気付かず(そんなのやったの、もうあまりに昔で忘れてしまったよ)、終局間際になって気付いたものの、さらにその死に石を動き出すなんていうひどい碁。

いや〜、一生の記念になるひどい碁を打っちゃった(^^;。よってこの碁の話は略(爆)。

かわりにコバピの碁。序盤だけ見てたんだけど、

コバピる碁
【 最近のコバピ、なんか騙してない? 】

最初から見てたわけじゃないから手順はイイカゲンだけど、こんな感じでしょう。右下が一段落してないのもなんだけど、後でコバピを叱ったのが今着手した F6。ここを一間に(F5)に飛んでおく理由及びメリットはもう百回くらいコバピに言ったんだよな。それを二間に飛ぶのは「騙そう」という理由以外見あたらない。

この後局面が進んで、上辺の折衝になったんだけど、そこでも自分の石を生きる前に、自ら裂かれがたちを招く打ち込みを打っていたしな>コバピ。

「君ね、確かに今日の相手は君よりはるかにシタテだよ。だからと言ってあんな騙そうという意思がミエミエな碁を打っていたら俺は許さないよ」。局後コバピにそう言った。師弟関係とは厳しいものなのだ。

でも。コバピには「立派な」言い訳があった。

「え、左下私二間に飛びましたか? そんなわけありません。私はあそこは教わったので一間に飛んだはずです」。うん。コバピは「1と2を数え間違っちゃっただけ」だったみたい(爆)。

もしかしてここでコバピを破門しなくちゃいけないかと思っていた私は大いに足下を崩されショックを受けた(^^;。そうか、コバピがたまに1と2を数え間違えることをうっかり忘れていたよ(^^;。

「それにしても」と気を取り直して私は叱った。「上辺生きてないうちに、自分の石が裂かれ形になる打ち込みを打つのは相手を混乱させるだけの悪手だぞ!」。するとここでもコバピは私にダメージを与えた。「え、上辺、私生きてたんじゃないんですか」。

が〜ん。コバピは「やってやるっ」と思って打ったんじゃなくて、単に死活を勘違いしてただけなんだって(^^;。そういえばコバピは、問題集の死活はそれなりにできるみたいだけど、実戦の死活では常に間違えることを忘れてた(^^;。

こうやってコバピはみごと私の攻撃を凌いだのではありました。しかしコバピ、君も大人なんだから、そろそろ1と2はちゃんと数えられるようにしとかなくちゃいけないよ(^^;。


授業後にN埜(エヌノさんのノは「野」ではなくて「埜」でした。お詫びしますm(..)m)さんと話す機会があった。

先日の中盤の問題と詰碁の問題の比較はちょっと衝撃でした」と言う。そう、私はその記事の中で、敢えて衝撃的に「詰碁なんてのは本当に解けたのなら、それが解けなくなるなんてことはあり得ない」と書いたのでした。

N埜さんは「え、俺、詰碁も解けたはずなのに解けなくなることあるぞ」と考えたらしい。で、「そうか、俺がやってた詰碁は感覚に過ぎなかったのか。ちゃんと読めたと言い切るほどには詰碁に取り組んでいなかったぞ!」。

そう、そのことに気付いて欲しくて敢えてあんな書き方をしたのでした。それに気付いたあなたは2級ほどランクアップすることでしょう。

で、彼は加えて尋ねる。で、これはよくある質問で恥ずかしいんだけど、詰碁の問題、どう考えてもわからないときって、とにかくわかるまで考えるべきなんでしょうかと。うん、これは本当に何度も繰り返されてきた質問だけど、でも人によって答が違うよね。私はわかんなかったら回答をすぐ見れば良いと思う派。

たとえ回答を見てしまっても、それがすっかり「自分の読み」になるまでトレーニングするなら、それは必ず血肉になるはず。

それにしてもN埜さん、いつも良い質問するな。もしかすると彼の今の級はフェイクなのかもしれない(笑)。ま、フェイクじゃないにしてもすぐに強くなりそうですね(^^)。

と、いうわけで。本日は「対局を除いて」(爆)、楽しい日ではありました。

投稿者 前田博明 : 2005年01月24日 23:00 | トラックバック