2005年04月09日

本日の棋譜 〜 高梨聖健「初段」

高梨聖健初段の碁本日並べたのは親愛なる高梨先生が初段だった当時(1989年)の碁(棋譜ダウンロード)。聖健先生は入段してすぐに二段になってますから貴重ですねえ(笑)。

そう。「敬愛してる先生の、珍しい時期の碁」ということでこの棋譜を選んだのであって、決して「99手完の碁は覚えやすい」なんて理由ではありませんからね(爆)。

で、この碁。な〜んか白がしかけて勝手に転んだ碁という印象が拭えないんですが、見ていきましょうか。

まず聖健先生は両三々。もちろん私は打ったことありません。と、いうかそれなりに強くなってから三々を打ったことがない。ただ不思議な偶然で、白10までとなる碁は、私の白番で打ったことがあるのです(^^)。

その碁は棋院の「有段者の集い」で打った碁なんですが、まず相手の初手三々を見て「あ〜? あまり打ったことがないけど、まあこっちは星にしとけばよかろう」ってのが最初の印象。で、相手が次にも三々を打つのでちょっと驚いたんですよね。「てめ〜、そんな変則布石で俺をびびらせてるつもりかよ!」なんて(笑)。で、気持ちが高ぶった私は目外し(大笑)。私が目外しを打った碁もこれまでに十局くらいしかないはずですが、この時は「気合い」で目外した。

で、相手も本局と同様に黒5とカカってきて、様子見の白6。相手のウケを待って白8とかけて相手の手抜きに白10。なんか自分の打った碁と全く同じ碁がプロの棋譜にあると大感動。もちろんその後はこの棋譜の進行とは全く異なり、私の圧勝に終わったんでした(笑)。

で、実戦に戻って黒11。右下に少々アジが残るものの、白6を小さく取ってる場合じゃない。白も対抗して大きく白12。黒13への手抜きはあまり考えられませんから一本打っておくんでしょう。で、黒15。うん。「鶴翼の陣」っぽくなりました。

白16から黒23まではカタチ。黒も手を抜くチャンスがあれば手を抜いて左辺や中央を打ちたいんですけど、こういうところを手抜いていてはカタチが崩れる。プロはよほどの理由がなければカタチを崩してまで手を抜くことはありません。

白26(天元脇)もこんな塩梅。ここまでは白も悪くないように思えます。で、ここで左辺に入り込む黒27は機敏と評されるんでしょうか。まあこの黒27は私でも打ちますけどね(爆)。39・41はサバク際によく出てくるツケノビのカタチ。あ、いや、「囲碁はカタチじゃねー」って言う人に嫌味で「カタチ」を連呼してるんじゃなくて、本当に「こうなるに違いない」ところなんですね。

黒47までで左辺は一段落。黒は相手の大模様の中で生きましたが、生き方が小さいのがちょっと不満? でも上辺にもいろいろアジ残りとなってやや黒良しな感じ。

そして問題の下辺に入ります。

白48の打ち込み。これはこの黒のカタチに対しては「打ち込みの定石」みたいなもの。咄嗟の黒49は私はよく打ちますが(笑)、わりと珍しいかなあ<よくわかりません。

で、厳しくなったのは白56から。あ、ええと、言いましたっけ? この碁は大手合いの碁ですのでコミがありません。なので白はある程度頑張らなくちゃいけない。

白60まではわりと普通な感じなんですが、白64と利かし、さらに66を利かし、68と整形して部分的には白さほど悪くない。でも69と頭を叩かれて、そして白72と一手かかってしまって一気に悪くなりました。白76もしょうがないような手ですが、黒77と換わって白があまりに苦しい。あとはもがきの世界で、黒99までの短手数投了となりました。

と、私また偉そうに書きすぎてる(笑)? 今度、この碁について聖健先生にもいろいろ聞いてみようと思ってます(^^)。それにしても自分の初段の頃の碁を並べられるってのは恥ずかしいだろうな、きっと(^^)。

投稿者 前田博明 : 2005年04月09日 21:15 | トラックバック