さて。今日は(と、平然と書き出していますが、昨日の「一日一棋譜」サボりました)、ミニ中国流の棋譜を探して並べてみました。
探し当てたのは(ってか、ミニ中国流の棋譜はたくさんありますけどね)二十一期名人戦リーグから趙治勲九段(白)と片岡聡九段(黒)の碁。打たれたのは96年。これまた私が碁を知らない時期の碁ですね^^(棋譜ダウンロード)。
この碁はなんだか覚えやすい碁で30分ほどで覚えてしまいました。なんか治勲先生の棋譜に恐怖感を持っていたのは思い込みだったかなぁ^^?
で、この碁。黒右上隅小目に対して、白が左上の星。あ、そうそう、ミニ中国流を並べてみようと思ったのは、最近私が凝っている向かい小目。それを実戦のように止められたときにどう打てば良いのかなと思ってもあるんですよね。一般に黒は右下隅を打つんですが、ここで右下隅を小目に打つ碁は非常にポピュラーながら私はほとんど打ったことがない。「そうだ、ミニ中にしよう!」と思ったわけです。この棋譜も黒5、7とミニ中国流。
で、白8ですよ。バランス的に、右下にかかりたくなるんだけど、実戦は大ゲイマでかかってますね。これを小ゲイマでカカルと挟まれてミニ中国流の模様が働いてくるということなんでしょう、たぶん。Gobase ではここで小ゲイマにかかった棋譜を発見することができませんでした。これもやっぱり碁のカタチなんでしょうねえ。あ、ちなみに高く一間にかかっている棋譜はありますよ。先日触れた大竹英雄九段と林海峯九段の名人戦でも、林海峯九段が一間にかかっています。ま、いずれにせよ、このカカリは挟まれることになるわけで、挟まれた後に打ちやすい方を選ぶんでしょうね。
あ、ちなみこの小目への大ゲイマガカリは呉清源九段が打ち始めたそうで。わりと新しい定石なんですね。この大ゲイマガカリを一間に低く挟む場合、、、私の持っている定石書には載っていませんでした(爆)。それくらい自分で考えろってことなんでしょう、きっと(笑)。
ま、実戦は石倉九段が囲碁講座でやっていた分かりやすい変化。そういえば石倉先生の講座以来、小目に大ゲイマでカカル人が増えたように感じます(^^)。
ところで白20。これ、疑問なんですが、決めてしまうものなんですかね? 実は通信制の弟子の碁を検討していて「私なら白20を決めないかもしれない」って書いたんですよ。まあ若干カタチが違うんだけど。決めない方が白8の周辺にアジが残りそうな気がしませんか?
… っと。その疑問を持ってこのカタチを Gobase で検索して、20件くらい棋譜を見てみました。するとこのカタチは 100% 白20を決めてますね。そうか、ここはそう打つのがカタチなんだなあ。白8のアジ云々よりも、隅の白自体に残るアジを消しておくということなのかな。これは近々高段者に聞いておきます。ほとんどの高段者の方はこういう「カタチ」にお詳しいので(^^)。
で、局面は右上に移って、24のウラガカリは良いですよね。これは普通。私はビビリだからなかなか打てないけど、でも普通のカタチ。でも白32が、というか白34が「強引」に見えてしまう^^。それはもちろん私がその後を読めないからなんですけどね。ウラガカリからの石を軽くサバいてしまいたいと思ってしまうんだよなあ。
結局治勲先生は白56まで、両側から相手のミニ中国流の構えをぶち抜いてしまいました。
あと面白いのが白64。ここ、星へのカカリにコスミツケを打った場合、できるだけはやく打ちたい急所ではあるんですよね。相手からの三々を消すのがむちゃくちゃ大きい。でも治勲先生もこの手を急ぐんだと知るとなんだか嬉しく感じませんか(^^)?
白70はとても落ち着いた手。で、私には黒71の意味がよくわからない。上辺はしっかり生きているし、「盛り上がり」を求める場所でもない。また左上の白も手を入れまくってガチガチになってるところ。黒71が響いたりは絶対にしない。私が「シショー、この手の意味は?」と問われれば「知るか、ボケ」(^^;。この手はどなたかプロの先生に聞いてみます。
白72はすごく当然のケシですよね。この72を見て「あれ、この碁治勲先生の碁じゃなかったっけ?」なんて思ってしまった。いや、あまりに普通のカタチなので「相手の地の中で生きる」治勲先生らしくないかな、なんて(笑)。いや、もちろんそれは私がバカなだけの話。治勲先生といえども逆らえないカタチがあるってことですね^^。
ところで黒77、79のコンビネーション。これ、何人かの弟子が今覚えかけているところなんです。このコンビネーションはプロの碁にもしょっちゅう出てくるし、自分の模様を盛り上げたり、相手の盛り上がりを制限したり、頻繁に使えるカタチなので頑張ってマスターしてね(^^)>弟子たち。
で、片岡先生は中央の白に猛然と襲いかかりますが、白118が好手で無事連絡。あとはヨセに入るんですよね。
で、私は中央が生きた以上、白がいいのかと思った。だから驚いたのが 154、156 あたり。なんとこの黒地の中でも生きにいく。「え、白よくないの?」とざっと数えたら確かに細かそう。だから大コウを仕掛けてここに生きに行ったんですねえ。結局はここのコウを争っているうちにコウ材が足りなくなった片岡九段の投了。
「ミニ中国流を勉強する」と言いながら、ミニ中国流が完璧に崩壊する碁を並べるのもなんだけど(笑)、面白い碁でした。
投稿者 前田博明 : 2005年04月12日 13:50 | トラックバック