2005年04月23日

本日覚えた棋譜 〜 本因坊戦 ひとり大斜

本日並べて見たのは第五十五期本因坊戦第六局。王銘エン九段が本因坊を勝ち取った碁です。目外しからの「ひとり大斜」を並べてみようと思ったので(棋譜ダウンロード)。






結果は262手完、黒10.5目勝ちです。趙善津九段は前年に趙治勲二十五世本因坊の十一連覇を阻止してタイトルを取りましたが、防衛には失敗してしまいました。1999年〜2000年頃というのは、いろいろと大きな動きがあった時期みたいですね。残念ながら当時は碁を全く知らなかったので何の知識もありません。

で、この棋譜を並べた目的その1が黒3の目外し。何度も書いてるように、私自身目外しを打たないし、目外しの棋譜も並べないので全てが新鮮です。たとえばひとつ目外し以外は全部星なのか〜とか。

それからこの棋譜を選んだ第二の目的が黒7の「ひとり大斜」。私が最初にこの手を見たときに「ひとり大斜」という用語が浮かんだのできっと他にもそう呼んでる方がいらっしゃるでしょうね^^。あるプロの方はこの「ひとり大斜」の呼び方がたいそう気に入ってくださって、「NHK杯なんかでも使えばいいのにね。王銘エン九段右下隅ひとり大斜」とかさ」なんて^^。

白8は「あくまで落ち着いて打ちますよ」な手。「へ〜、こんなんでちゃんと打てるんだなあ」と思いませんか。黒11の手抜きに12のトビはよく見る形。白14まではこんな相場。

で、黒15も格好良いじゃないですかね(^^)。「しっかりカタチで打ってれば碁は悪くならないよ」と教えてもらってる感じ。でも16のサガリと頑張ってきたときに、黒17と二間にヒラクのはどうなんでしょうね。こういうところを二間にヒラクと、相手からツケが打ちやすくなるという指導を受けたことがあります。ツケることによって、相手の頑張った手が、そのまましっかり安定してしまってよろしくないと。

なぜ二間ビラキだとツケが打ちやすいか? それは二間ビラキが「シッカリ」してる手だから。つまり白は黒のこの二間ビラキを固めてもぜんぜん悔しくない。最初にこの話をしてくれたのはユパさんでしたけど、それを聞いて「げ〜ん、そんなもんか。固くしっかり打つだけじゃいかんのだな」と思ったものです。

白26に対して「切った方を取れ」の格言に従わないのは黒29がアタリになるからかな。格言が変化すると私たちレベルは悩みますね^^。

で、すっごくプロらしい(いや、高段者でもそう打つでしょうが)手が黒33。プロがここで黒33を打つというのは私も対局中に考えられるようになってきました(^^)。でも私は黒33を絶対打たない^^。自分でプロの手を継続する自信がないからなんですね(苦笑)。私はもちろんここでキリ。相手からビシビシ決められる図を読んでもキリを打ちます。いや、自慢してるんじゃないよ(爆)。

黒41も格好良いですよね。さっきよりは衝撃度合いが少ないけど、私たちなら白18を抜いていそう。でもここで白18を抜いていても働きに乏しい。白も本当は42のツギなんて打ちたくないんだけど、次に抜かれたらあまりに大きい。涙ながらのツギ、、、なんじゃなかろうかと(苦笑)。

で、ここは結局黒53までのフリカワリになります。この黒53も初心者のうちはなかなか打てない手。2の十二に下がってしまう人もいるでしょ(^^)。この手も昔ユパさんに打たれて「ひょえ〜、格好良いね」と言ったら「やりたいことをできるだけ遠くからやるのが基本です」と。ふむ。そうだよね。

黒77まで、変化を読み切ることなんてもちろんできないけど、だいたいこんな相場か。黒もなかなかだけど、上辺+中央の白模様がデカ過ぎ。シカケは黒からながら碁は白がリードするというよくある展開っぽく見える。

でもこの後の白80。私にはぜ〜ったいに打てない手。78から押して跳ねてここを固めれば打てると思いませんか^^。私は思う。私が互先で打つ相手となら、ここを押して跳ねて絶対勝ちきる^^。

でもな〜。うまい人同士の対局だと上辺にもまだいろいろアジ残りで打ち切る自信が持てないんでしょうね。私が「それで十分」と思うのは、私ゴトキが互先で打てる相手はそんないろんな「技」を持っていないせい。80から84は模様を広げて「さあ、なんかやってこい!」の技なんでしょうね。

で、黒は、白に言われたとおりに87・89と「やって」いく。白90。「ツケにはハネよ」ですが、この局面ではどうなのか。こういうときに初心者の人がよくサガリとかで打つんですよね。で、私が「おや、最強の手段で応じましたね」と言うととても驚く。「いえ、私は守りたかっただけなんですけど」なんて。でもこういう局面ではサガリなんかが往々にして「最強の手段」になるんですよね。石倉先生もよく言ってましたが、石が斜め斜めにあればサバキやすい。こういうところで石をまっすぐ打たれると、黒として困るんですよね。この盤面でも白サガリなんかで打つのも面白そう。

# あ、偉そう過ぎた。ごめん(笑)。

で、白100で黒は「おっしゃ。やったぜ」と思ったくさい(笑)。カタチにちょっと余裕ができてるっぽいものな。白にもっと厳しい手はないかと考えてみようと思ったんだけど、そんなことが私の手に余るのはあまりに明らかなのでやめました(爆々)。

右辺いろいろあって。結局黒119と大いばりでシノグことになれば黒悪いわけがないのでしょう。結局分断したはずの右上にも生きられ、左上さえいろいろと利かされてしまい、結局は10目半の大差となった碁でした。

投稿者 前田博明 : 2005年04月23日 18:50 | トラックバック