2005年06月30日

最近覚えた棋譜 〜 矢代先生の碁

矢代先生、女流本因坊戦準決勝を制すさて、高尾本因坊記念棋譜並べシリーズを継続中ですが(笑)、本日日本棋院のネット対局場で矢代先生の碁が中継されていました。対・鈴木歩三段の女流本因坊戦準決勝。せっかく近しい人(?)の最新棋譜が手に入ったのですから、早速並べてみました(棋譜ダウンロード)。

で、この対局。矢代先生目当てで並べているわけで、当然に矢代先生応援モードなわけですが、黒31までとなってあまり良い気持ちはしてません^^。いや、もちろん地合で遅れてるとかそんなことはないんですけど、上辺はぜんぜんはっきりしないし、右下もどちらかと言えば「借金」って感じ。さらに今進行中の左上にしても生きを強要されている感じで気持ち悪い。白32・34の手順に「おおっ!」と思ったモノの、結局はあまりに完璧な封鎖型。但し、下辺に攻められる石がでてこなければ、白を封鎖した黒の「壁」もさほど働くわけじゃなさそうなのが救いかな?

白46まで、右辺だけを見れば収まり形ですが、上辺がどう攻められる展開になるかが心配。そんな状況で黒は右下カケに先着…。私の互先の碁でこのような流れになればほぼ黒必敗な感じですがいかがでしょうか^^?

でもそんななか。ここの右下の打ち方で流れを作ったんだと思うんですよね。黒51までは「しょうがねえか」と思わせた流れだったんですけど、ここで白の選択はデギリ。

確かに、左下は「黒白ともに近づいちゃいけない形」だし、下辺でごちゃごちゃやれば、中央の黒壁が働いてきてしまう。だから下辺を打ち続けてはいけないという意識はあるものの、なかなかここでデギる決断ができない。尚、ここでぜひ矢代先生に聞いてみたいのが黒59の大長考。継ぐほかにアリエナイと思ってしまうところですが、鈴木三段はなんと持ち時間四時間の中、昼休みをはさんで 50 分の大長考。なんだか鈴木三段はぼやいていたそうですが、別に右下の分かれに不満があるようにも見えず、大長考の理由が 1mm もわかりません。

そんなこんなで先手を取った白。白68は「ゴツイ」ですよねえ^^。私などが打てばほぼ間違いなく大悪手になるところ。まあプロがこんなところを打ち続けるわけもなく白70はあっさりと方向転換。しかし黒71を迎えては地を広げられて、白68のアジもなにも残らないような展開。

次の白72は、弱い私が最も驚いた、ってか感心した手でした。右上の黒は、取り敢えず弱い石。上辺の白も弱いけど、右上に働きかけることで、黒の壁にヘバリツイタ白石が自動的に生きる。そんな感じがしますよね(白80まで)。でも一瞬「強い方」から動いて、自分の「弱い石」に相手を近付けてしまう気がしませんか。最初に「ちょっと怖いかな」と思ってしまうと、ヨミから外してしまう(いや、ヨミというか、「方向感覚」かな)欠点があります>私。

そういう意味で言えば右上・上辺で白は「うまくやった」のかもしれませんが、黒に冷静に81に回られてやっぱり勝てる気がしない。。。

でもここらの折衝から生じた黒91。これが両対局者ともに認める「緩着」だったそうです。黒91を見た白は92と中央のシノギ勝負に出て、見事シノギきったという碁でした。

それにしても95、105なんかも「ゴツク」見える感じですよね。そんなことないのかな。機会があれば矢代先生ご本人にこの棋譜をぶつけてみたいなあと思っているのでした(^^)。

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投稿者 前田博明 : 2005年06月30日 20:50 | トラックバック