私の話ではないけれど。
弟子は妙に粘り強い。序盤で圧倒的に負けていて、「これは涙ながらの投了モードかな」と思っても、いつの間にか逆転している。しかも圧倒的に形勢有利になっていたりする。まあ一方で、序盤に圧倒的に勝っていても負けてしまうこともあり、一概に「粘り強い」とは言えないのかもしれないが。
まあ実は。私も大勝の形勢の碁をなんとなく負けてしまうこともあったので、そういう意味で師匠の弱点を受け継いでいるのかもしれないけれど…
ま、それはともかく。序盤で圧倒的に負けそうな形勢の碁をひっくり返すのは、たいていは「無理」をして、相手がその「無理」を咎め損なっているからだ。本来は凄く大きな差はひっくり返るものではない。
弟子の場合。普通の人よりは頻繁に、上手(と言っても私レベルだけれど)と対局する機会がある。なので、私の無理気味のシノギなどを見て「私もイケルかも」なんて思うこともあるんだろう。そしてそういう「シノギ」は下手相手には通用する。
ただ。碁は下手相手にいかに無理なシノギを完成させるかというゲームではない。上手に対して行えば絶対に許してもらえないシノギなど、実は「シノギ」ではない。
と、まあ偉そうに言ってるけれど、弟子と二子局になったらいきなり相手のアツミに突っ込んでアラシを成功させていたのは師匠の私だ(笑)。最近はそういう打ち方を反省して、しっかりと布石してから戦いに乗り込むようにしているけれど、師匠の悪い面をちょっと受け継いでしまっているんだろうな(苦笑)。で、師匠はそういう手筋で弟子を混乱させたのに、今弟子がそういう手を打つと「それはダメだ」なんて言われてる。可哀想な弟子だ(笑)。
そういえば。弟子は相手に模様を張られることが極端に苦手だ。自分より4、5級下の相手でも、三連星や中国流の布石を張られると自滅する(笑)。実はこれも師匠の以前の弱点なのだ(大笑)。本当にかわいそうな弟子だ…
弟子。秘策を授けよう(あれ、囲碁に秘策はないって前言ってなかったっけ?)。
模様を張られた際に、上手が打つような応手を打つ必要はない。「模様を張られる」ことが得意か苦手かは人それぞれだし、あと、経験積めば相手の模様などいつでも荒らせるという落ち着きも出てくる。そういう落ち着きがないうちに、上手が打つように「広い方からカカル」という棋理に則った打ち方をしていてもなかなか勝てないんだ。
模様を張られたら。狭い方からかかれ>弟子。君が対局するのはたいていは君より下手。で、あれば狭い側からかかったせいで、相手の模様が地化してしまうということもない。
例えば三連星を張られたら。普通は外側からカカルのが良しとされる。しかしそうしては、相手の模様が何となく地化してくる。経験を積まないうちは、その時点で自分が敗勢にあると勘違いし、無理手を打ち続けることにもなってしまう。
そうなる前に、相手の狭い側からカカッテみなさい>弟子。相手が下手ならそれだけで「地を荒らされた」と勘違いして打ち筋がボロボロになるだろうし、君と同レベルならば、そこで「模様」は消えて通常の戦いに転換できるはず。
但し。その打ち方が「応急処置」であることは意識しておきなさいね。いつか上手になったら、上手風に外からかかっていけるようになろう。
だいたいにおいて。模様で勝負する碁なんてのはトテツモナクムズカシイものなんだ。君がアタフタしなければ、模様碁だからといって負け続ける理由はないのだよ。
ちなみに。私が相手の模様にビビらなくなったのは今年に入ってからの話。君は師匠の悪いところも覚えてしまうけれど、トータルで見れば師匠の倍の速度で成長してるんだ(^^)>弟子。
投稿者 前田博明 : 2003年03月05日 23:00 | トラックバック