私が初段になったかどうかの頃。とあるアマ高段者(五段+)と話をしました。「もう五段くらいになると勉強することもないでしょう?」と言うとアマ高段者曰く。「そんなことありませんよ。いろいろ勉強しています。棋譜並べとか」。
そう。「棋譜並べ」は、ある程度以上の実力を持つ人が誰でもやっている勉強法。棋院の売店に行っても数多くの「打碁集」が並べられています。私もインターネットや本などからさまざまな棋譜を入手して、棋譜を並べてみたりしています。
で、私なりの「打碁鑑賞」ないし「棋譜並べ」の方法があるので記しておきたいと思います。どなたかの参考になることもあるかもしれないと思いまして。
尚、ブログの性格からして、一度に長文を掲載することはあまり相応しくないようにも感じましたので、「連載」の形式にします。今回は「棋譜の入手先」について。
「連載」と言ってもせいぜい3、4回と思われますので興味のある方は読んでみてください。
また老婆心で付け加えておけば、二桁級のうちに棋譜並べをすることが有益であるとは思っていません。この時期はたとえば定石を勉強してみるとか、基本的な手筋の本を読んでみるという方が、はるかに効果的な勉強法だと思います。もちろん人によって違いはあるでしょうから、私の考えが万人に当てはまるわけではありませんが。
棋譜の入手先
インターネット
棋譜は、現在さまざまな場所から入手することができます。最も簡単に入手できるのはインターネット上ですね。世界的に有名なのは GoBase.org でしょうか(棋譜鑑賞にはユーザ登録 - 無料 - が必要)。日本棋院の「情報会員」になれば国内棋戦の棋譜をダウンロードすることもできます。月に1、2局はプロ棋士による解説付の棋譜をダウンロードすることもできました(私はかつて会員でしたが、退会してしまいました)。
またメジャー棋戦の棋譜は、スポンサーのサイトに掲載されることが多いので、そこからダウンロードすることもできます。たとえば本記事執筆現在に行なわれている名人戦の棋譜は asahi.com からダウンロードすることができます。
さらにパンダネットでは、メジャー棋戦のライブ中継が行なわれます。パンダネットでネット碁を楽しむには登録(有料)する必要がありますが、他人の対局を観戦するのは無料。もちろんプロ同士の対局も無料で見ることができます。ライブ中継を見ながら棋譜をそのまま保存しておくということもできます。
他にも数多くの囲碁ファンが自分のサイトで棋譜を公開していたりしますので、探してみて下さい。
新聞
手軽さという意味では新聞に掲載される棋譜も手軽でしょうか。たいていの新聞には囲碁・将棋コーナーがあり、そこに棋譜が掲載されています。だいたい1週間かけてひとつの対局を解説していくという形でしょうか。最終日には「総譜」と呼ばれる初手から最終手までの棋譜が掲載されることが多いようです。
本/雑誌
囲碁の本や雑誌にも棋譜が掲載されていることが多いですね(私は囲碁雑誌の定期購読はしていません)。雑誌では最新のメジャー棋戦の棋譜が解説付きで掲載されることが多いようです。また棋譜の紹介を主目的にした本も数多く『囲碁百名局』のように、いろいろな棋譜を集めた本から、『打碁鑑賞シリーズ1 片岡聡』のような棋士本人による解説棋譜集のような本もあります。
この「打碁鑑賞シリーズ」は最近の発刊で、今後いろんな棋士のシリーズが出てくるのではないでしょうか。少なくともシリーズ1を見る限り、非常に面白い企画ですので続巻が待たれます。
電子媒体
棋譜を集め、パソコンなどで見るための CD-ROM なども存在するようです。あるいは私の購入した囲碁ゲームソフトウェアには、いくつかの棋譜が付いてきました。この分野にはあまり詳しくないので、どなたか詳しい方がいらっしゃればフォローアップお願いいたします。
以上、棋譜の入手先を思いつくままに並べてみました。ここに挙げたような場所から入手した棋譜を元に、何を使って、どうやって勉強していくのかを次回記したいと思います。次回は「何を使って」というところに焦点を当て、「お道具編」を掲載します。
尚、棋譜は棋士たちの著作物。私たち囲碁ファンは、この「著作物」の扱いに十分慎重であるべきです。また、詳細については勉強していませんが、棋士と棋院の間には棋譜の扱いについての取り決めもあると思われます。プロの棋譜を自分のサイトで公開したい場合などには、クリアすべきハードルが数多くあると思われます。著作権等を侵害することのないように、ご自身の責任で十分注意して行なってください。
投稿者 前田博明 : 2003年10月12日 15:18 | トラックバック