2004年03月31日

美人のKさん −フリー対局−

他の女性には「美人の」とか「綺麗な」という形容詞がついているのに… というクレームをある女性から受けた(笑)。いやいや「とても強い」とか「褒めれば全力で否定する」なんていう形容詞句(?)がついているじゃないですか(笑)>某女性。

とかなんとか言いつつ。いやいや、件の女性も美人なんですよ、ホントに(^^;。でもね。その女性は実は私とちょっと年が近い。年の離れた人を「美人」と呼んでも「事件」(?)はおきないけど、年齢の近い人に「美人だ」とかなんとか言ってると、いろいろまずいことがあるかもしれないじゃないですか(苦笑)。

ははは。以上、この話題終わり。


で、今日。1月クールの最終日を記念して、私は藤田という渾名のF先生と対局。先日伝えておいたんだよね。「今度打ちましょう」と。前に一度打ったことがあるんだけど(半年ほど前かな?)、その時は私の絶不調期。「なんでこんな不調な時期に打たなくちゃいけねーんだよ」とか思いつつぶーたれて打っていたら碁もぶーたれた。

F先生も私も。教室で人が余ってしまったりしていればその人と対戦するし、遅れてきた人がいれば多面打ちもする。そんな二人が打とうとするので、この日は生徒の方々(ってーか、私も生徒だけど)の組み合わせに苦慮する。F先生が一所懸命に組み合わせを考えているうちに、私は喫煙所で気持ちを高めつつ待ち受け(^^)。

このF先生。某強豪大学囲碁部の三将を務めたほどの人。私は彼のことを勝手に「碁会所十二段」くらいじゃなかろうかと想像してる。そんな人と一対一で打てるのは幸運だよね。

「さて、何子置きますか」とF先生。「じゃあ六子で」と言いたかった私ではあるけれど、前回のぶーたれ碁は九子で負けてる。成長を見て貰いつつ、かつF先生に必死になってもらうためには前回と同じ置き石が良かろうと。「九子で」と私。「え、ほんとですか。あはははは」とF先生。

で、嬉しかったこと。F先生、ふだんはとてもにこやかで、たとえ碁を打っているときでも話しかければいろいろ話してくれる。でも今日はなんかすっかり別人モード(^^)。私が最近身につけた「ぼやき」を発しても一切何の反応も見せてくれない(^^;。

「お〜、F先生、なんかすごく真剣に打ってくれてる!」と喜ぶ私。

碁はさすがに私が始終リードする。まあ九子局ならそれが当たり前。前回対局したときから、それなりに経験を重ねた私。九子では黒がよほどひどいことをしないと碁になるはずもないと理解している。そう、私の目標はこの碁を「碁にしないこと」。

でも。さすがにF先生。守る手を打てば瞬間に黒が大所に手を入れることを考え、自らの眼形を危うくしつつも手を緩めない。「そんなに攻めてきてはあとで全滅になりませんか?」と、むしろ私の方が不安になる。まあしかし。それだけ無理をしてきた白にくつろぐ機会を与えれば一気にこの碁は碁になってしまう。こちらもきっちりと急所に打ち続けるしかない。

そういえば。以前学生タイトルを取ったことのある人に井目風鈴だか井目風鈴中四目だかで打って貰ったときもそうだった。仮にAさんとしておくけれど、彼もまた自分の眼形を気にせずに攻めまくってきた。最後に「あれ、僕の石、眼がありませんねえ」なんてことを呟いて投了(笑)。それなりに碁を知っている人と打つ八子局以上では、そうやってオールオアナッシングの作戦で攻めなくちゃいけないのかもしれないな。

で、局面は中盤の終盤。F先生は驚くことに二分くらいの長考をしかけてこちらにプレッシャーを与えたりしつつ打ち続ける。そして「ふ〜、ここ、あなた白を生かしても悪くないんじゃないですか? これ以上戦っては黒も不安でしょう?」という妥協を求めるかのような手を打ってくる。

「九子のハンディがあるしな。そろそろ守りについても悪くないかも」と、私のビビリ癖が顔を出す。「でもここまではなかなか良い碁が打てているのに、ここで緩んで負けては何にもならないぞ」と気合いを入れて読み直す。よく読み直せば、白は「妥協」なんかを求めているんじゃないことに気付く。こちらの不安感に乗じて、一気の逆転を狙っているわけだ。

シタテにとって。部分の戦いを全局に広げられるのは怖くてしょうがない。そしてウワテはこの不安感に乗じてやってくる。「俺は不安だ。しかし俺の読みではつぶれるのは相手の石。その読みが外れているんなら、この碁は負けるべき碁なんだ。だから俺はここで妥協せず、きっちりあなたを潰しますよ」。

自分の棋力を信じて石を置いた直後、はじめてF先生がぼやいた。

これは潰されたのかな

うははははは。

私が白ならここで投了。しかしF先生にはまだ黒の味悪が見えるらしい。「潰された」石を置き去りに転戦してくる。

実はそこも、「終局まで打つのならそこの石も潰しますよ」と狙っていたエリア。ではあるけれど、冷静に考えれば、ここの黒石は捨ててしまって、ヨセて打てば勝利は間違いない。

私の長考。白の石にも弱いところがある。すくなくとも4回くらいは利いてくれるキカシの筋もある。捨てて打つのは簡明だけど、ここを生きれば白で生きている石がほとんどなくなる。

勝負」。心を決めて黒を生きに行く。まあ「よしんばここの黒が潰れても、黒良しの形勢には変わりないんだけど」という保険付きの勝負ではあったけれど。

で、結局。そこの黒は白にうまく打たれて死にが確定。「やっぱ強ぇえんだなあこの人」と改めて感じ入りながらも、黒はそこを味良く先手で切り上げることに方針転換。

あそこのキカシが鋭かったですね」。局後にF先生に言って貰った手筋。潰れた石の近辺にあった味悪を守りつつ、かつ相手のウケを強制してヨセに回る。そのヨセでもF先生が「泣きそう」と言うウケを強要。

局中、何度か気持ちよいキカシを放ち、そして潰された黒もただでは潰されなかった自信を持ち、「俺は強い。俺は強いぞ〜」と心の中で唱えつつのヨセ。

「これで終局です」。ウワテの人が言いそうなセリフまでこちらから言って、あくまで偉そうに終局(笑)。黒が潰れた分、碁にはなってしまったけれど、計算通りの勝利に満足。むしろ「この碁を碁にしてしまう」F先生の強さが心地よい。「こんなどえりゃー強い人に勝つ俺はやっぱり強い」(笑)。

最終的には二十目差程度。黒を捨てて打てば四、五十目差くらいだったかな? もうちょっと開いていたかもしれない。でもそこは自らを試す場所として定義したところだから潰されて尚満足。

「最初から最後まで全く緩みませんでしたね」「キカシには泣きそうになりましたよ」「そこのヨミキリには参りました」。そんなF先生の言葉に大喜びな私。

ウワテ相手の碁が苦手だった私も、高梨先生の指導碁や、千寿会での碁のおかげで、ようやく克服しつつあるように思います。大満足の一局でした。

本当にありがとうございました>F先生。


ずいぶん長くなっちゃったけど。今日は実はもうひとつとても嬉しいことがあった。

時間前に喫煙所で時間を潰していた私に、男性の方が声をかけてくれた。「打って貰えませんか?」と。嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい(笑)!

この教室、女性は私より若い人が多いから、エラソーに師匠面して教えたりしやすい。でも男性は年長者が多い。そんな人に師匠面するわけにもいかないし、また、いつも若い女の子たちとヘラヘラしているようにも見える私に、徹底的な実力差を感じさせられることに気分を悪くしてしまう人もいるんじゃないかと思ってる。だからなかなか男性に向かって「打ちましょうか」の声を発することができない。

私は。本当は「男性が好き」です(笑)。いや、カミングアウトしているわけじゃなくて(笑)。

年若の女性達に指導する都合もあって(?)、「偉そうで」「生意気で」「お調子者で」「へらへらしてる」ような感じを出している部分もあります。でも本当は結構良い奴なんですよ、私(大笑)。

今日のように、男性の方に「打ちませんか」と言って貰えるのをいつもどきどきしながら待っているんです(^^)。

あ、もちろん女性が嫌いって言ってるんじゃないです(爆)。今日、F先生との対局後にも「私、また師匠にチャレンジしたいんですけど」と言ってきた女性がいた。それもまたすっごく嬉しい(^^)。

ふむ。今日は先生にも生徒にも、すごく喜ばせてもらった一日でした。いいところだねえ>ハッピー・マンデー教室(^^)。

投稿者 前田博明 : 23:00 | トラックバック

2004年03月29日

過去の清算 −講義−

え、なに? 前田さん、ミタニに五子で負けたん?」。

あるウワテの言葉がずっと私のハートに突き刺さっていた(笑)。そう、しばらく前、私はミタニに五子で負けた。ちょっと部分に拘りすぎたとかなんとか、いろいろ言い訳はあるけれども負けは負け。もちろん五子は負けるべき手合じゃないと思ってる。以前かおるにも「負けるべき手合じゃないのに負けてしまうのは相手に失礼だ!」なんて強弁していただけに、余計に辛かった(^^;。

で、本年1月期の講義最終日。ミタニと五子で再戦し、ようやくリベンジを果たして過去の清算に成功した(^^)。結果は 42 目対 18 目。フザケタヤローなミタニは「ってことは 14 目差ですか?」なんて言ってたけど、もちろん 24 目差。ま、ミタニは日本語の次に算数が苦手らしいからそこは鷹揚に許しておいてやろう(笑)。

但しこの碁。42 目対 18 目という「小さな地」になったことからもおわかり頂けるように、ミタニは「それなりに」打った。途中、攻め合いの石(本当は攻め合いにするつもりなどなくアジツケに使おうと思ったんだが)のダメ詰めの方向をミタニが誤り、それでミタニを押す手ナシに導く手筋が炸裂してそこで勝負が決まった。ま、ミタニ相手にこうは言いたくないんだが。なかなか苦しい碁だった(苦笑)。


で、講義の話。

今クール最後の授業は高梨先生。授業の途中にどえりゃー美人が入ってきて「おや? 美人の多いハッピーマンデーだけど、あんな美人いたっけな?」と驚いていると、彼女は高梨先生の妹さんだった(^^;。美男美女兄妹である(^^)。

あ、それは講義の話じゃなかったな。

どうヨセますか?講義はヨセの話。例えば右図のような場合、黒はどう打つべきか。

普通に16の二にコスんでいけばいい。ごく自然な手なんだけど、打つ打たないでは地の大きさが全然変わってくる。16の二に白は17の二で受けるから、黒はさらに17の一にコスむ。白地はほとんどなくなってしまうよねえ。

尚、今日は1月期の最後ということで、全員に三月末の認定級資料が配られた。驚くべきことに現在の平均は 11.98 級。いつも言っているように、ハッピー・マンデーの認定級は辛いので、一般的な碁会所換算をすれば、どう辛く見ても9級を下回ることはなかろう。おっかしいよね〜。10級ないし15級程度までの初心者教室なのに(笑)。

私は永遠の2級に落ち着かされてしまったようで(笑)、ハッピー・マンデーの中での級位変動はなし。私に継ぐ級位は掲示板にも何度か書き込んでくれたマヤちゃん。3級認定になっていた。「ほ〜、マヤちゃん。俺と打つときは先番なんだね」と褒めて(?)あげると、さっそく先生に「先生〜、前田さんがいぢめるんです」と訴えていた(笑)。褒めているのにねえ。変だねえ。

「私五年前に碁を始めたんですけど、それから一時碁をやめていたんですよね。それがなければ今頃前田さんなんかに負けず、きっと私はマエダクンと呼んでいたのに」とおっしゃるKさんは7級。ふふ。私も次のクールを終了すればいよいよ棋歴二年。精進してまいりましょう(^^)。

そうそう、コバピは10級。今日授業の前にちょっと打ちかけたんだけど(六子だったかな?)、意味不明なところで緩んでしまって碁をひどくした。しばらくしてから盤面を作り直して「ここなんだけどさ」と、彼女の間違ったところを教えようとした。コバピは私が盤面を作り直したことに感動したらしく「すごいすごい〜」を連発。いや、俺の能力をひけらかすのが目的じゃなく、君の間違った手について話し合いたかったわけなんだが(^^;。

もちろん。ミタニはそれを聞いて「師匠は私には絶対にそんなことしてくれない」とぼやいていた(笑)。そんなミタニは9級。私と「三子で打ちたい!」なんて生意気なことを言わなければもうちょっと優しくしてやるんだがな(笑)。

残る人、卒業する人、いろいろあるでしょう。私は次のクールもハッピー・マンデーにいます。また囲碁を楽しんでまいりましょう(^^)。

投稿者 前田博明 : 23:00 | コメント (1) | トラックバック

2004年03月24日

多面打ち三昧 −フリー対局−

ふむ。今日はやけに対局数の多い日だった。

まず最初は十三子局(井目中四目)の二面打ち。次に、、、え〜と、何子かで二面打ち。その次に九子で二面打ち。えっと、負けは一局かな。九子局をひとつ負けた。

私に勝った九子局の相手。武宮九段の本を読んで勉強している女性。まだ話をしたこともない時期に彼女が武宮九段の本を読んでいるのを発見。「ほほ〜、三連星というのはですね…」なんて話しかけた。

それからしばらくして十三子局(八子+天元ポンヌキ)で打ってみたところ、ちょっとまだ碁にならない感じだった。「もうちょっと強くなったら打ってみましょうね」と言っていたんだけど、う〜ん、強くなりましたね。ちょっと最初の出だしで躓いてしまった彼女だけど、私がそこに拘るうちに構築された大模様。後から一所懸命彼女の模様に穴を開けようと頑張ってみたんだけど、ちょっと残されてしまった。

ウワテの頑張りをちゃんと受けたんだから、もう私との九子は卒業だなぁ>件の女性。

尚、そのときの二面打ちの相手は前にも打った女子高生。先日は惨敗だったんだけど、今日は六目差だったかな。結構頑張ったんじゃないですか?>女子高生。なんか彼女。「どうせここはちゃんと受けないんだろう」と思った所でしっかり受ける。「あれ?なんでそんな受け方知ってんの?」との問いには「さっき藤田という渾名のF先生に『断点に気を付けなさい』と言われたんです」と。

人に教わって、それを応用する力を持っているのは素晴らしいね>女子高生。


対局終了後。先日の日記に登場したKさんの碁を拝見。いつも一緒に打っているお友達の方と打っていた。力的にはKさんがかなり上回っている様子で、いつも石を置かせて打っている。

「おお、Kさん、やっぱり強いですねえ」「でも黒もこの辺り頑張りましたか?」という周囲の声に黒を持つ女性曰く。「いえいえ、Kさんに教えて頂きながら打ったので」。褒められたりするとコンマ1秒で否定する癖のあるKさん。「私は教えてませんっ!」。

関西人の私は思わず突っ込んだ。「ほ〜、Kさん。私が教えていたら黒がこんなに悪くならないってことが言いたいですか? ほら、ここの死んでいる黒石。こんな石が死ぬようなことはあり得ないってことですか?」。

なんだかすっかりファンキーになってきたKさん。「いえ、そこはですね。私はダメだと言ったのに勝手にそんなところ打つから殺したんです」。あっはっは。「勝手に打つから」は良かったな>Kさん。

「Kさん、なんか私に似てきましたね。やっぱり碁が強くなるとは陰険になることに繋がるんだろうか」と私。「私もね、碁は性格が出ちゃうと思ってるんです。だから私はあまり自分を出さないようにと思いながら打っているんですよ」とはKさん。

碁は性格が出る。かつ強い人はやや陰険になる。で、前田の打ち筋はあまりに陰険だ。私はそれを反面教師にしています。Kさんはそんなことが言いたいようだった(苦笑)。なんかもっといろんな人とKさんを対戦させてみたいなあ(^^)。

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2004年03月22日

悲しむF先生 −講義−

今日の講義は「守りの形」。

私の弟子たちはもうミミタコだろうが、私は「石を取る碁」というのが大嫌い。とくに低級者のうちから石を狙っていっても良いことなど何もないと思ってる。初心者がする「トリカケ」など、上級者には通用するわけがないんだし。

それに、経験あるだろうけれど、石を取られていないのに大差の負けを喫したときの方が、相手が強く思えない? 強くなるにはしっかり「カタチ」について、乱暴な石の取り合いなど可能な限り避けるべきだと思ってる。

もちろん。相手がいわゆる「最強の一手」を打ってきて、相手の石を取らないと自分の石が死んでしまうなんてときは別。また、相手が「取ってください」の手を打ってくるときには、遠慮無く取れば良い。そういうときにまで石を取らないのは、すなわち負けに繋がる。

つまり。「無理なトリカケ」や、「相手が気付かなければ取れる」なんて碁を打つべきではないと思ってるということ。

で、今日の講義は、たとえば二目の頭を跳ねられてしまったときにどうやって守るかというような問題。令文先生も高梨先生も「本当は二目の頭を跳ねられる前に守って欲しいんですけどね」と言っている(笑)。


今日の講義後は。しばしば日記に登場するKさん。どうも私は「K」というイニシャルの人を相手にすると、カフカを思い出してしまって相手が偉大に見える(笑)。『』とか『審判』とか。

ま、そんなことはともかくKさんは本当に強い人。前に私に五子で勝ち、悔しくなった私が(なぜか)六子に石を増やしてリベンジした人。今日の手合は、前回の碁を「打ち込み」とみなして七子局。

途中まで。Kさんはさすがの打ち回しで終始リードを奪う。「あはは、やっぱり七子じゃ勝負にならねーか」と思っていると、令文先生がやってきて「あはは〜。前田さん、これはすっきり負けますね〜。もうヨセですか? 少々寄せたとしても前田さんが十五目くらい負けそうですね〜」と。

私は。大石を取られてもスイッチが入るが、令文先生に笑われてもスイッチが入る(大笑)。で、そこから私は勝負手を放つ。最初の勝負手は相手の味悪な隅。「あ、Kさん、ここは生きてくださいよ〜。ここ取られるとさすがにひっくり返りそうですからね」と令文先生。

そして私の勝負手は撃沈した(笑)。

で、次の勝負手は辺の石のトリカケ。石を取るのは嫌いだと言っているのに実際はこう(爆)。まああくまでも「勝負手」として放っているわけで、凌がれれば投了だ。

と、自分勝手な言い訳で攻め合っているうちに。見事Kさんの辺の石が陥落(^^)。間もなく終局して作ってみると、見事数十目差の逆転勝ちとなった。ねえ、聞いてる?>令文先生

通りかかった藤田という渾名のF先生に伝えて曰く。「ねぇねぇ。ぼく、頑張ったでしょう〜。大逆転なんですよ(^^)」。「頑張りましたね」という声を期待していた私はあっさり裏切られる。なんとF先生は大いに悲しんだ。「白、つぶれてたはずなんですけどね…」。

あっはっは>F先生。俺が勝ってもいーじゃんか。俺だって(先生のフリはしてるけど)生徒なんだから(^^;。勝負手を放つまでは、わりとまっとうな良い碁を打っていたと自画自賛してたんだけどなあ(苦笑)。

実は今日は。講義の前に、先日九子で惨敗した女性二人との二面打ちもした。対局前に一応伝える。「あのですね。先週は良い碁でしたね。驚きましたよ。で、今日は私の得意な意地悪な手をたくさんうちます。きっと混乱するでしょうけれど、先週の碁を思い出してしっかりと打ってください」。

ま、そんなことは伝えていても、10段階以上棋力が違って、かつとても偉そうな私の陰険な手にうまく対応することなんてできない。お二人はなすすべなく敗れ去ってしまった…。ちょっと反省はしたけれど(^^;、でもいいよね。「あ、ウワテが必死になってきたらこんな風になるのか」ということを知って貰うのもまた勉強になるんじゃないかな。え? 勝手な言い訳だ? う〜ん、私もちょっとそう思います。

投稿者 前田博明 : 23:00 | トラックバック

2004年03月20日

定石とは? (2)

先日、棋院の「有段者の集い」で対戦した初段の方。


**ABCDEFGHJKLMNOPQRST**

18├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤18
17├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤17
16├┼┼4┼┼┼┼┼・┼┼┼┼┼1┼┼┤16
15├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤15
14├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤14
13├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤13
12├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤12
11├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤11
10├┼┼・┼┼┼┼┼・┼┼┼┼┼・┼┼┤10
09├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤09
08├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤08
07├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤07
06├┼15┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤06
05├┼┼10┼16┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤05
04├┼92┼┼┼┼6・┼┼┼┼┼・┼┼┤04
03├┼78145┼┼┼┼┼┼┼┼┼3┼┼┤03
02├┼131112┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤02
01└┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┘01
**ABCDEFGHJKLMNOPQRST**

上のような序盤戦となった。黒1・3・5のコンビネーションは、私が最近好んで打つ・小林流(笑)。白6で C6 に受ける人も多いが、挟んでくる人も多い。

挟まれた際、黒は「トンで受ける」、「三々にフリカワル」、「両ガカリにする」の選択を迫られている。私の場合は基本的に周囲の状況がよっぽどよくなければ飛ぶことはない(最近「周囲の状況」に求める厳格さが減った。つまりトビもわりと打つようになった)。また「両ガカリ」は変化に自信がないので滅多に打たない(実は変化の余地はさほどないかということで最近これまたあちこちで試してみている)。

よって私の場合、「挟まれれば三々フリカワリ」が絶対の一手。

で、フリカワルことに決めれば黒 15 までは一本道。ほとんど変化の余地はない。一般的に白はここで手を抜いて大場に回ることになる。あるいは私のレベルだと白は E7 にケイマし、黒に何かウケさせることもある。

しかるに。対戦相手の打った手は白16。これには相当な違和感を感じる。

ケイマすれば左辺の黒に多少なりとも響き、また左辺のノビ争いで一歩先に出る意味がある。しかし実戦の白16は、左辺に全く響かないし、中央に向けて先んじるわけでもない。また F3 の黒石の動きを完全に封じ込んだわけでもない。よってこのようなトビは、これまで読んだ棋書のいずれにも書かれていないように思う。囲いにくいとされる中央を一所懸命に、しかも小さく囲いに行っている手。

つまりこれは「損をしない」定石を外して打っていることになる。

初心者のうち、三々が怖くて星定石が打てない人が多い(実は小目定石の方が後に膨大な変化があって難しいのだが)。しかし星定石というものが存在し、三々を守らない選択肢があるということは、すなわち初めから三々の守りについていては損をするケースが多いからに他ならない。

この場合も同様に考えることができる。白16を打っている本人は「一子を完全に取り込む手堅い手」と判断しているのかもしれない。しかし、先に書いたように囲み方が小さいし、また思ったほど完全に一子の動きを封じているわけでもない。定石を知らずにすすんで「損」をしている。

この白16の瞬間、黒には大きな「余裕」が生まれ、以後の戦いを有利に進めることができる。そもそも先番で、先に先にと打ち進められる黒にさらに余裕を与える。

ちなみにここから白は黒に「もてあそばれる」状況となり、中押し負けを余儀なくされた。

投稿者 前田博明 : 15:16 | トラックバック

2004年03月17日

女子高生との九子局 −フリー対局−

女子高生と九子局で対戦した。

前にも書いたけれど、ハッピー・マンデー教室というところは女性の比率がやけに高い。それも若い女性の比率が高い。私などは基本的にここでしか碁を打っていないのでわかりにくいのだが、この「異様さ」は各所で話題になっているらしい。

えっとなぜ女性比率の高さを書いているのかと言うと、私が女性と多く対局するのは、某棋士がおっしゃるように「私が女好きだから」(だけ)じゃなく、単に女性が多いからなんですよという言い訳(笑)。

で、その九子局。最近置かせ碁で負け続けている私はちょっと考えた。「う〜ん、最近は本手だっということばかり強調して、あっさり勝たせる碁が多かったな。今日は勝ちにいってみるか」。

ま、そういう日の私と打ってしまった彼女の不幸についてはさておき(笑)、結構気合いの入った対局。「ふむ、まあ九子だし怪しい石はあたかも妖しい石のフリをして打ってみるか」という基本路線。

だけど私のその「妖しい路線」は、最初の一隅にかかっていったときの彼女の応手で無惨に破壊されることになった。

彼女。もちろんわざとやっているわけじゃないんだが、「すごくおいしそう」な罠を張り巡らせる(笑)。「前田さん、そこもう一手打てば私の大石が取れますよ?」というような手を打ってくる。私はもともとリスクヘッジ型なので、保険として取っておける大石があるのなら取りきっておきたい。

で、最初に手を付けた隅でごちゃごちゃするうちに、中央に黒の鉄壁が…

そこに藤田という渾名のF先生登場。

「えへへ。ちょっとやり過ぎちゃった」と私。F先生も強く頷きながら「そうですね、これは黒良しですよ」と女子高生に声援を送る。あまりに簡単に負け碁が見えそうになった私は、取り敢ず中央付近に石をばらまいてから隅の荒らし。女子高生は中央の石と私の隅がどう関係してくるのかがわからずにおろおろ。

「ああ、これはこの石を捨て石にしてここを狙っているんですよ」とF先生。F先生は女子高生の応援らしい。「ちょっと釘をさしておくか」と「あ〜、ひどいな、F先生! そこ、私狙ってたのに!」と拗ねたフリ。まじめなF先生は「あ、そうなんですか!」と本気で反省してくれる(笑)。

でも女子高生もF先生が自分の味方だと知り、微妙なところではすかさずF先生コール(笑)。しかしまあ。F先生は他の方の対局も見て回ってる。F先生のいない間に師匠前田の陰険手炸裂で、あえなく女子高生の敗退となった。

局後の女子高生。講師の方々に聞いていたらしい。「もうっ。あの人どういう人なんですかっ。先生ってわけでもなさそうだし。指導してくれている様子なのに何も教えてくれないしっ」。

いやいや、君が勘所で私の百倍強いF先生の助言を求めているので、私の指導は必要ないかと思っていたんだよ(^^;。

棋院職員のK先生が彼女に言ったらしい。「あの人はボランティアで教えてくれる人で…」。そこに私に互先で勝った経験を持つコバピが突っ込んだとのこと。「いや、あの人はボランティアじゃありませんよ。月謝を払っていながら教えてくれる人です」。しばしその場は笑いに包まれたという話だ(^^;。


後にコバピと話していたんだけれども。

そろそろハッピー・マンデーの中でも古株になってきた私。見回してみると、私よりウワテはいなくなった(初心者向けの教室なんだから当たり前)。でもそんな私に互先で勝ったことがあるんだよなあ>コバピ。

コバピはその日、ミタニと対局していた。コバピが負けていたが見るとミタニ側の石に味悪が目立つ。一手で勝負が逆転で決まるようなところも二箇所見える。「さ、こばぴ、勝負を決めに行こうか」と私。

一箇所は他の方の助言で潰されてしまった後、「どうするんですかっ!」というコバピに「ここをノゾこう!」と私。ノゾいた後のコンビネーションでかなり複雑な攻め合いに持ち込むことができる。

ノゾいた後。コバピは正解の箇所に手を伸ばしているように見える。私は思った。「さすがコバピ。私に互先で勝ったことがあるだけある!」。

しかし。コバピが着手したのは「筋の隣はヘボ筋」の位置(涙)。「だ〜っ、ダメだ。そこじゃない。隣だ隣っ」と慌てて隣に置かせ、なんとか攻め合いに持ち込ませた。

結局その攻め合いはミタニの勝ち。とは言っても結構面白い攻め合いで、コバピの石をハガして打ち直させた後は、講師陣寄ってたかっての検討大会になっていたのだった(^^;。

局後にコバピ曰く。「う〜ん、あの辺気にはなっていたんですけどね」。うむむ。コバピ。もう半年くらい指摘し続けているが、君の最大の欠点は「手拍子」。気になる所を読み切れとは言わない。でも「手拍子」をやめて、「気になる」ところに着手する気持ちを持って欲しいんだよな。

投稿者 前田博明 : 23:00 | コメント (1) | トラックバック

2004年03月15日

形と急所 −講義−

今日の講義は高梨先生。

先生の著書(『9路盤から学ぶ囲碁スタート―19路盤がすぐ打てる基礎マスター』にサインを貰った(^^)。ずっと前から約束していたのに、本を持って行く日に限って令文先生の担当だったりしたのだ(^^)。否、令文先生が邪魔だとか言ってるわけじゃなくて。

で、講義の内容は「形と急所」。相変わらず難しそうなタイトルだわな〜。ま、キーワードは「二目の頭」とか「切り違い一方を伸びよ」とか。これは両方とも格言にもなっているくらいに一般的な内容なんだけど、ハネちゃいけない二目の頭とか、アテを打つべき切り違いなんかもあるので面倒くさいよね。

高梨先生に聞いてみた。「読まずとも、ここは絶対アテる一手! という切り違いの形はありますか?」。先生曰く「いえ、ありませんので読んでください」(笑)。ま、当たり前か(爆)。


講義後は、同じ職場から通っている美人コンビの一人と対戦。

先日気付いたんだけど彼女。なんか教科書に載せたいような打ち回しをする(^^;。実は彼女、自分の生きている石からばかり動き出したがるのだ。テン・リトル・インディアンのように、10目の地を15目に、15目の地を20目に、と一歩一歩大きくしていく。それで相手に大場を抑えられて負けていたりする。

最初、この彼女の欠点を伝えようと、打ち掛け予定の先で対局。案の定数手目にあまりに小さい手を打ってくるので「ほらでたっ! これがあなたの欠点ですよ」と。でもまあ。感覚を掴むのは大変だろうなあ。それに、この「一歩一歩大きくしていく筋」がなんだか彼女にぴったりではあるんだよな(笑)。

で、本番。本番は九子局。

ま、私相手に九子で負けるためには、すっごく大きな間違いを繰り返さないといけないよね。で、私は基本的にあまりに大きな間違いをすればハガシて打ち直して貰う。「う〜ん、その石には意志がありませんよ」と、別に洒落を言うつもりじゃないのに出てくるおやぢギャグ。

打っているうちにふと気付くと私に勝ちのない碁形になっている…(当たり前か(笑))。それで彼女に宣言した。

「ふ。次の一手。私は騙しに行きますからね。これに騙されればまだ逆転があります。でもこうやって宣言しているんですから騙されないでくださいね」。

ちょっとおどおどしがちなかわいらしい性格の彼女。「ここですか?」と置いた手はまさに「騙されまくり」のポジションだった。「あっはっはっは」と大爆笑する私。「君、いいこだね〜」とおやぢだから何を言っても許されると思いこんでいる乱暴狼藉。「えっ、えっ?」と混乱しつつも、しっかりと置いた石を取り上げる彼女。

まあ取り上げられて、置いたはずの黒石がなくなっているんだから次も黒番なんだろう(笑)。「ここはね、こういうふうに置いてくれると白の死んでいる石が大復活して、そして黒石が逆に死んでしまうんですよ」。彼女は納得行かないながらも正解の位置に石を置いていた。

で、その勝負手が不発に終われば私にはあまりやることがない。「じゃあさくさく寄せましょう」と寄せ合い。もちろん結果は彼女の大勝。最近検討能力が低下しているらしい私はなんだか石を並べなおすことができず、整地したあとの形を指さしながら「この辺は大いに騙されそうになったね」とか「この辺りは良かったですよ」と取り敢ず検討もどき。

う〜ん、どうなんだろうか。今のところ、私がエンジン全開で臨めば九子で良い勝負になっちゃうかな? でもそれはたぶん、周りに「師匠」と呼ばれている私に対する怯えがあるからなんだろう。細かな所では好手も打つ彼女。しばらくすればもっと置き石を減らして打てるようになるはず。がんばってね。

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2004年03月11日

定石とは?

定石ってなんのためにあるのよ!」という議論になった。「え? 定石って、部分的に互角の分かれを目指すためにあるんですけど」という私の回答に先方は納得しない。

「だってさ。碁って戦いでしょ? その中に『互角を目指すもの』とかが存在して、みんなそういう風に打つってのは変じゃないの?」と。

ふ〜む。戦いの中に互角を持ち込むための筋を双方で打ち合うというのは確かに変か。議論を仕掛けてきた人の言うことに一理あるかもしれない。

ただね。理解して欲しいのは、定石とは「部分的」に互角を目指すモノ。私もよくやるんだけど(と、いうか私にはまだまだ知っている定石が少なすぎるわけだが)、双方で「部分的に互角」の手を打ち合って、一段落した時点でふと気付くと全局的に最悪な展開になっていることがある。

つまり部分的に互角であると言われている定石でも、全局的に判断すれば打ってはいけない定石があるということ。部分的に互角の定石も、互角からほど遠い結果を生み出すことがある。

さらに議論を続けるうちに、この「互角」という言葉に違和感を感じるのかとも思った。全局的にひどくなるのに「互角」? まあ確かにちょっと変かな。で、考えた私は言ってみた。

定石というのは、部分的に損をしないための石の形です

この定義は私の経験からしてもぴったりくる(自画自賛(笑))。高段者と打っていると、「石の形だよな」と思いつつ打っていても思わぬ損をさせられることがある。否、「ことがある」というか、いつもそうだ(笑)。級位者の人でも、相手が三々定石を知らなくてひどい得をしてしまった経験を持つ人は多いと思う。こういう損を防ぐのが、過去の経験から生み出されてきた「定石」というもの。

また、全局的に見てひどい定石を打ってしまったら、それはそれとして、最悪でも部分的な損は防がなければいけない。そういうときには定石に従うのが簡明。

さらに。ある程度強くなってくると定石途中での変化や手抜きをするようになってくる。これも「互角」という言葉を使うと「なぜ互角になるところなのに手を抜くんだろう?」なんて疑問が出てくる。しかし、定石を「損をしないための筋」と理解していれば、「ここでの損は甘受します。しかしその損と交換に、違う場所で得をする予定なのです」と主張しているのだと理解できる。

上に書いたような議論。囲碁界で、もう何千万回も議論されてきたことだと思う。でも上のことをまさに「実感」として理解できるようになった自分が嬉しかった。議論していた相手の人も(それなりに?)納得してくれたようだった。

投稿者 前田博明 : 11:39 | トラックバック

2004年03月10日

負け続けの日 −フリー対局−

ふむ。負け続けの日だった。

一局目。先日九子で対局した女性二人と再度九子で二面打ち。驚いたことに。お二人ともこの1週間で驚くほど強くなっていた。

失礼を顧みず書けば、お二人とも結構なご年配で、この急激な成長はこちらとして全く想像もしていなかった。成長の要点は、まず相手を分断するということを多少なりとも理解したらしいこと。また、前回打ったときには相手の攻撃を防ぐときには石をくっつけて防ごうとしていた。それで突き破られてばかりだったんだけど、今日の対局では石を離して止めることを実践していた。

う〜ん。この1週間。お二人に何があったんだろう(^^;?

二局目。前にも囲碁雑考に登場したことにある某美人との対局。しばらくブランクがあったという彼女だけど、他の人との対局を見る限りは「ブランク」は感じられない。むしろより強くなった感じがする。まず彼女に先で打って貰って、様子を見てみた。変な所で騙されなければ、私と五子でも打てそうな感じだ。

「じゃ、勝つ方が嬉しいでしょうから、六子局でやってみましょう」と対局開始。

彼女は。若干ヌルイ手も打つんだけど(それは置き碁においては当然のこと)、でも「ひどい損」を決してしない棋風。1、2目であれば「石を抜かせても形につく」なんていう高度な技をも使いこなす。

確かに私の見立てでは彼女は五子でも打てる。だからと言って最初から「絶対に負けよう」と思いつつ打っているわけじゃない。ヨセ前の段階で、まだ30目弱の差があったけれども「ふむ。ヨセで20目程度は詰められるはずだな」なんて考え始めた刹那。

ここで彼女の打った手に驚いた。ウスミが気になりつつも「間に合わないから」と放置していたところに鋭い打ち込み。きちんと読めば数子を捨てて守りを固めなくちゃいけない。だけどその数子は相手へのヨリツキの拠点ともなるところで、取られてしまっては終わり。

「この局面、ちゃんと打ち切ることなんてできないでしょう?」と、私は敢えて石を捨てずに頑張って見た。で、事実彼女は間違った手を打ちそうになったんだけど、「そうすると私の石が復活しますが…」という私の呟きで正解に着手。彼女に私の石を取られた時点で白の投了となった。

ハッピー・マンデー級で10級(「級位者の日」に行けば4、5級)は打てそうですよ>美人。

そしてその後。今度はササヤンと対局してみた。前に書いたように、ポンヌキ八子は封じ手としたので、今日は普通の八子で打ってみるつもりだった。

しかしっ。千寿先生に褒められてすっかり強気になっている(?)ササヤン(笑)。「師匠、あのひどい手を打ったら教えて貰いたいんですけど、そういう話にして六子局でお願いできないでしょうか」と。

あっはっはっは。凄いじゃないか>ササヤン。ま、「三子でお願いします」とか言われると次回から対局拒否しそうな私ではあるが(笑)、六子で打ってみたいというのは「弟子の可愛らしさ」で認めることができる。「じゃあ六子でやろう」と。

結局。アドバイスしたのは2、3度だったかな?>ササヤン。ササヤンも、ちょっと前までササヤンの属性のひとつだった「怯えすぎ」を脱却しつつある様子。途中で「えっと、投了するか、最後まで打って作ってみるか、どちらが良いですか?」という私の言葉を引き出した。ファンキーなササヤンは「え、私投了しなくちゃいけないの?」と思ったらしいが(笑)、もちろん私の言葉は「負けました」の意。

なかなか良い碁だったね>ササヤン。

尚、今日は有段者の集いで、4級という小学生の男の子と四子で打った。係のアルバイトが「前田さん、子供と打って貰えませんか」と。ちょうど良い棋力の相手がいなかった様子。「う〜ん、良いけど、小学生くらいの4級というのは、ここのレベルで言えば2級か1級くらい打つでしょ。俺はカード無し(勝敗成績を付けない)でなら打つよ」と。

で、その男の子は、思った通りかなり打つ。おまけに通路に近い所に座ったもんだからギャラリーが寄ってくる寄ってくる(笑)。みんなかわいい男の子が陰険なオヤヂにどう対抗するのかと興味津々。最大20名のギャラリーを背負って打った私。そんなギャラリーの前で、いたいけな男の子を騙すわけにも行かず、結局7目ほど足りなかった。序盤の石の方向をマスターすれば、すぐに有段者っぽいな>小学生。

そんなわけで今日の私は負け続け。でもみんな勝つべくして勝ってくれたので気持ちよい碁でした。
それにしてもなんかますます教室のレベルが上がっているように思うね(笑)。

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2004年03月08日

九子局講習会 −講義−

え〜、講義が九子局だったわけじゃない。講義の方は孔令文先生の「限りなく絶対的一手」。よくある「二目の頭を跳ねられないように」(逆に言えば「二目の頭、見ずハネよ」の格言になる)なんて話。あるいは相手の定石中の手抜きをきちんと咎めようとか。

まあ。「定石の手抜き」を咎められるようになれば、それは級位者でも結構上級者。まあ級位者のうちは「長い定石」と言えば三々定石程度だろうけれど。でも「二目の頭」とかは初心者のうちからも結構マスターしておきたい。そのためには「格言」を覚えるのが良いかもしれないね。さっき出てきた「二目の頭、見ずハネよ」とか、「ポンヌキ30目、亀の甲60目」とか。ちょっと難しいものだと「上手まっすぐ、下手コスむ」」とか「ヘタの両ヅケ」とかね。

格言は、まあ碁を打っていればそのうちに覚える。本では良いものはちょっと知らないけれど、たとえば「囲碁格言集」なんてページもあるので、そういうところを見てみると良いかもしれない。実際に役立つことが多いし、もし実戦に役立てることができなくても、「ふっ、ここは千両マガリのフリ!」なんて言いつつマガリを打てば、相手の人にプレッシャーを与えられるかもしれない(笑)。

で、講義後。今日は前から約束していた人と九子局の講習会。打っているときに「ヌルイ手」を直しはしないけど、「考え方」が間違っている手はどしどし修正。結局100目対70目弱の大差で相手の方が勝利した。

うん、そうなんだよな〜。私ごときと九子局を打つうちは、「勢力の活かし方」とか「石の重複を防ぐ」とか「厳しく行く」なんてことは考えられないんだよね。「攻めながら地を作る」という、一桁級になれば当然意識することも、まだ思い浮かばないと思う。そういうときに強く意識しておくべきは「連絡と切断」。

いや、「連絡と切断の手筋」とか、そんなことを勉強しろと言っているんじゃない。とにかく相手が攻めてきたら「え〜と、私はどこかに繋がることができる石はないかしら」と周りを見渡すだけでいい。で、自分の石は繋がっていて、そしてさらに相手の石を切断するチャンスがあればしっかり相手の石を切断してみること。もちろん「ケイマにツケコシ」だとかそういう難しい(?)手筋はいらない。単純に石を伸ばして切れるときには切ってみる。それだけで九子局は勝てるようになる。

もちろん。私とではなくプロの先生と九子を打つ際にはもうちょっと違った考え方が必要かもしれない。たとえば一般的にはプロに九子局で勝てれば初段クラスだと言われる(もちろん相手の先生が「勝たせてあげましょう」とか「勉強させてあげましょう」と、5級くらいに九子で負けて「あげる」ことはあるけれども)。すると九子置かせてもらう側も「初段なり」の打ち方が望まれるわけだ。基本が「連絡と切断」であることに間違いはないんだけど、私が持つ白よりも遙かに隙がなくなるわけだから「ここはツケコシの筋で切れるはずだ」と、頭を使って勝ちに行かなくちゃいけなくなるだろう。

昨日、その九子を終えて。講師の方々が「黒は堂々とした立派な姿ですね」とおっしゃっていた。そう、二段くらいと打つ九子局は「堂々」と打てば勝てるはず。で、藤田という渾名のF先生は「白も本手ばかり打ったんですね?」と(^^)。さすがは講師。褒めるツボを知っているよなあ(笑)。昨日の私の碁は「九子局なんて不必要にびびらなければ碁はよくなる」ということを教えるための碁。そういう碁だからこそこちらは本手で応手。そこできちんとした打ち方を覚えれば、白がダマシに来ても堂々と打てるようになるんじゃないかと思ったりするわけだ。

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2004年03月03日

ポンヌキ八子局の封印 − フリー対局 −

う〜ん。今日を限りに私の大好きな「ポンヌキ八子局」をしばし封印してみようかと思う。

本日の対局は、男性陣の中で割と強い方に入るNさん。ずいぶん前に対局したことがあったんだけど、その時から「なかなかの打ち手だなぁ」と感じていた。

今日久々に組み合わせられたので「何子にしましょうか?」と。講師の方曰く。「そうですねえ、八子か九子なんですが…」。実はその言葉に耳を疑った。Nさんは、以前私と対局した時点で十分に八子で打てたはず。私ももちろん(凄く)強くなっているんだけど、未だに八〜九子ということはあり得ないはず。

「う〜ん、じゃあ私の大好きなポンヌキ八子で打ってみましょうか」と対戦。結果は。Nさんが序盤で大失敗をして、一隅をまるまる取られてしまって最初から勝負が細かくなってしまった。

隅へのカカリに黒が挟んでウケ、白が両ガカリ。黒は片方を遮って白はもう片方を打つ。そして一段落した時点で白は打たなかった方の石を下がって攻め立てていく…そういう流れで碁を打ったんだけど、Nさんは三々フリカワリから、捕らえられたように見える石が動き出すのを見たことがなかったようだ。

なんでこんな弱石を動き出すんだろう?」と、動き出した石を壁に押しつけるように攻めているうちに、壁を取りきられてしまった(^^;。局後の検討で「ここはどうしましたか?」と問う私に「いえ、強い壁に押しつけて攻めれば良いだろうと思って…」と。そう、理論は合っているんだよな〜>Nさん。ただ、三々関連で、取られたように見える石が動き出すのはよくあること(とか言いつつ、私も滅多に動き出しのチャンスを掴めないでいるけれど)。

Nさんは結構勉強しているんだけど、その勉強を確認するウワテとの対局が不足している感じ。せっかく良い筋をしていて、そして勉強好きなのにこれはもったいない。今後機会があったら私を対局相手に指名してください(^^)。あるいは先生方に「二子くらい上の人と打ちたいです」と言っておくのも良いかもしれませんね。Nさん自身も局後に「やっぱりウワテと打たないとダメですね」なんて言っていたし。

で、その対局で思ったこと。

私の大好きなポンヌキ八子。これは(何度も書くけれど)私がラクをしようとして選択している置き石じゃあない。「厚み」という概念を多少なりとも理解すれば、このポンヌキ八子局は九子や八子、あるいは四子よりもラクに黒が勝てるはず。でもここしばらく打ってみて、このポンヌキ八子をきちんと活用できるのは、2、3級くらいより力のある人なんじゃないかと思い始めた。もちろん。基本的に「入門者から10級程度まで」のハッピー・マンデー教室に2、3級がごろごろしているわけはない。

また、二段くらいと名乗る私が2、3級とポンヌキ八子で打てるわけもない。よってポンヌキ八子は。私が2、3級を相手にできるようになるまで、すなわち、私が五段レベルになるまで封印しよう。ひと桁級になったばかりくらいの人は、やはりポンヌキ八子よりも普通の八子局の方が打ちやすいようだ。

「いや、私は石の働かせ方に自信があるのでポンヌキで打ちたい!」と、そう思う人はそのように申し出てください(^^)。少なくとも自分からポンヌキ置き碁を提案するのはしばらく封印しようと思います。

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2004年03月01日

打ち込みと攻め −講義−

むむ〜。今日の講義も難しかったと思うぞ! 講義の内容は「打ち込み(続)と攻め」。実家(奄美大島)に帰っていた私が欠席した先週の講義も「打ち込み」だった様子。ちょっとプリントをどこかにやってしまったので図は省くけれど、問題はいずれも「次の数手をイメージしてください」という問題。それがいずれも「これを数手イメージしたら有段者とは言わないまでも1、2級でしょう!」というような問題ばかり。う〜む、ハッピー・マンデー教室よ、どこに行く(笑)。

で、講義の前。かなり前からハッピー・マンデーにいらしている女性と対局した。九子の二面打ち。いずれの方とも前からちょくちょくと打ち掛けの碁を打つことはあって、その時は先で打って貰って、打ち方をお教えしていた。で、昨日は「たまには置き石で打ちましょうか」と。

で、最初は一名の方のみいらしていたので、こちらからかなりガシガシと攻めて行った。どうも相手の壁や厚みに石をくっつける(比喩ではなく本当にくっつける)癖があってどんどん傷を大きくしていた。そこにもう一名の方がいらして、その方とも九子。

終わってみて。

最初に打ち始めた方とは九子なんだけど九十目くらい差がついてしまった…。もう一名の方とは六目差。いや、このお二人にそれほどの実力差があるわけじゃない。単に途中から二面打ちになったので、ちょっと混乱してしまいそうで、石を取りに行かなかっただけなんだ。

でも。ウワテとすれば、実力が同じくらいの人と打つ際には、どちらとも同じくらいの差になるように打つべきなんだろうなあ(涙)。碁の力ももちろん足りていないけれど、「ウワテ」としても当然にまだまだなんだなぁと痛感した。

講義後は。

現在通っている男性の中ではたぶん一番強い人と対戦。先日五子でボロ負けしたので、今日は四子。それでも大差で負けた(涙)。いやぁ、言い訳はあるんだよ。なんかわかんないけど同じ箇所でダメのヨミ間違いを二回もしちゃって、しかもそこがかなり致命的だったから…、、、と、でもそういう間違いも実力なんだよなあ(苦笑)。いいんだもんっ。四子までなら許す! しかしなかなか三子では打たせないぞ〜(強がりっ)。

いっときの絶好調から、ちょっと落ち着いた感じなので、また「手筋」なるものを勉強してみようと思っている今日この頃です(^^)。

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